(※画像はイメージです/PIXTA)

在宅医療や在宅ケアを考えるとき、「ご本人がどう過ごしたいか」、そして「ご家族がどう支えていきたいか」が大切だといいます。介護で支える家族側の人生も大切にすべきだと在宅医は指摘します。※本連載は中村明澄著『「在宅死」という選択』(大和書房)より一部を抜粋し、再編集した原稿です。

家族だけで悩まずに、まずは専門家に相談

■まずは地域包括支援センターに相談を

 

地域包括支援センターは、「地域における介護相談の最初の窓口」として地域の高齢者の暮らしを、介護・医療・保健・福祉などの面から総合的にサポートするために設置されています。市町村や、市町村が委託する組織により公的に運営されており、人口2~3万人の日常生活圏域(多くの場合、各中学校区域)に1つの地域包括支援センターがあります。

 

そこには、保健師(看護師)・社会福祉士・主任ケアマネジャーの3職種が必ず配置されていて、医療や介護だけでなく、お金の問題なども含めて高齢者の暮らしにまつわるさまざまな領域の関係機関と連携した対応をしてくれます。

 

いわば高齢者のよろず相談所のような存在で、暮らしの困りごとに対して、どんなことでも相談に乗ってくれる場所です。在宅医療や在宅ケアの悩みに対しても、専門家の視点から一緒に解決策を考えてくれます。とくに、はじめて家族の介護に直面する方は、わからないことや悩みごとばかりなのも当然です。地域包括支援センターに相談すれば、安心して在宅ケアをスタートできると思います。

 

インターネットの検索に頼りがちな時代ですが、ネットで得られる情報は膨大すぎて、どれが自分の条件に当てはまるのか、なかなか見極めがむずかしいものです。 それよりも、地域包括支援センターに相談するほうがずっと手軽で、しかも個々の条件に合った方法を提案してもらえます。

 

実際に話をしてもらえれば、すぐに専門家につながりますから、在宅医療への一歩もスムーズに踏み出せます。しかも、公的な機関ですから、もちろんご相談は無料ですし、利便性を向上すべく土日も対応できるよう拡充を図っているところが多くなってきています。

 

ご家族だけで悩まずに、ぜひ専門家の力を借りてください。誰にでも利用できる仕組みが、すでに整っています。

 

 

中村 明澄
在宅医療専門医
家庭医療専門医
緩和医療認定医

 

 

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「在宅死」という選択~納得できる最期のために

「在宅死」という選択~納得できる最期のために

中村 明澄

大和書房

コロナ禍を経て、人と人とのつながり方や死生観について、あらためて考えを巡らせている方も多いでしょう。 実際、病院では面会がほとんどできないため、自宅療養を希望する人が増えているという。 本書は、在宅医が終末期の…

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