【アパート経営】ジリ貧リスクを回避する「リフォーム工事」の重要ポイント (※写真はイメージです/PIXTA)

アパート経営では「リフォーム」をどのようにコントロールするかが成否を分けることになります。高額な資金を投入しても、客付けができなければまったくの無駄になってしまうからです。思いつきで漫然と工事を行うのではなく、どのような目的でどのような効果を狙うのか、オーナーがしっかり考えた上で、工事を行うことが重要です。専門家がわかりやすく解説します。

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アパート経営における「リフォームの目的」とは

リフォームはアパート経営における支出の大きな位置を占めます。この支出をどのようにコントロールするかが、アパート事業の成否を決めることにもなります。リフォームを行うに当たって、すべての基本となる考え方が、費用対効果の視点ですが、そもそもリフォームを行う目的は次の2点に集約されます。

 

①歩留率(成約率)の向上

②資産価値の維持・向上

 

案内した入居者に申し込んでもらうため

①の歩留率(成約率)とは「案内した入居希望者に、いかに申し込んでもらうか?」ということになります。案内数だけ増えても、入居希望者に気に入られなければ空室は埋まりません。当たり前ですが、リフォームのされていない部屋を見てもらっても、よほどのことがない限り申し込みには至りません。

 

かといって、とにかくリフォームされていればよいかというと、残念ながらそれも違います。現在の大空室時代においては、リフォームしたところで、そこになんの工夫もなければ入居希望者は見向きもしません。工夫とは、例えばクロスや設備は流行りのものを使うとか、色調を考えるといったことです。小さなところでは、室内の臭いなども歩留率を下げる要因となります。実際にリフォーム後、数カ月経った室内は下水の臭いが充満している場合が珍しくないのです。

 

「あの部屋はリフォームしたから大丈夫」と安易に考えると、大きな機会損失を招くことにもなるでしょう。そのため、リフォームやクリーニング方法に気を付けるのはもちろんのこと、リフォーム後の室内の状態にも、十分気を付けることが重要です。

 

室内以外、エントランス等の共用部の状態も入居希望者は気にします。

 

これからの数年間を過ごすわけですから、「楽しく暮らせるかな」「変な人は住んでいないかな」等と、入居希望者は想像以上に細かいチェックをしています。逆に言えば、そういった細かな点に気を付けることで、他の物件に勝つこともできるでしょう。

 

また、室内にスリッパや芳香剤等を置き、入居希望者に気持ちよく内覧してもらうことも重要で、当社ではリフォーム終了時に工事施工会社が設置するようになっています。

 

いつでも売却できるコンディションに保つため

②の資産価値の維持・向上も重要になります。アパート事業という視点に立てば当たり前のことですが、常に物件を高く売れる状態に保つことが基本となります。

 

基本的には賃料収入によって物件の価値が決まりますので、賃料を確保することが大切です。

 

アパート事業の前提は決して「売却」することではなく「保有」にあるわけですが、いつ売却してもよいような備えをしておくことは大切です。

 

ただし例外もあります。それは、数年後に取り壊す前提で物件を運用している場合です。たった数年間物件を保有するために、高額な工事費用をかけて修繕するのが得策ではないのは明らかでしょう。

 

物件の運用方針によって行うべきリフォームの内容が変わってくるということです。

 

 

武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役

昭和50年 埼玉県熊谷市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)やオフィ スビルの開発・運営業務に携わる。平成17年12月同社を退社し、さいたま市において有限会社武蔵コーポレーション(現在は株式会社)設立。代表取締役に就任。賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・仲介に特化した事業を開始する。

著者紹介

武蔵コーポレーション株式会社 専務取締役

昭和52年 東京都葛飾区生まれ。28歳の時に区分所有の物件を購入し、不動産投資を始める。平成18年創業期の武蔵コーポレーションに入社し、現場責任者として賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・ 仲介業務に携わる。特にリフォームに関しての経験は豊富で、現在までに 2000室以上の収益用不動産の再生(リフォーム・改修工事)に携わっている。再生後の物件入居率は99%を誇る。

著者紹介

連載空室率40%時代を生き抜く!アパート経営で「利益最大化」を実現するメソッド

※本記事は、『空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

[増補改訂版]空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式

大谷 義武,太田 大作

幻冬舎メディアコンサルティング

人口減少、住宅供給過剰の社会において、アパート経営は、昔のように何もしなくても家賃が入ってきて利益の出るものではなく、工夫しなければ利益がでない厳しい環境になっています。 そこで本書は、アパート経営における利益…

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