税務調査でチェックされやすい「土地・建物の相続」…意見が対立するポイントを税理士が解説 (写真はイメージです/PIXTA)

土地や建物の相続について、税務調査で問題となりやすいポイントを、税理士法人・都心綜合会計事務所の税理士・天野清一氏が解説します。

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「税務職員との間で見解が割れやすい」ポイント

毎年7月、国税庁から最新の路線価が発表されていることは、テレビや新聞などでご存知の方も多いかと思います。路線価とは、土地の評価を行うため、実は多くの相続で利用されているものです。

 

路線価を利用した土地の評価は、その土地が接している道路の路線価にその土地の面積をかけたのち、それぞれの土地の利便性や形状、所在する区域などを考慮し、若干の補正をかけて行われます。

                                                                                                         

補正のかけ方には、非常に沢山のルールがあります。しかし意外ではありますが、税務調査で路線価による評価が問題視されることは多くありません。

 

補正率の違いは0.1、あるいは0.01といったレベルなので、突き詰めたところで生じる誤差が非常に少ないからです。せっかく調査にやってきた税務職員が貴重な時間を割いて、複雑な路線価の評価額から粗探しを始めるというのは、非効率な作業と言わざるを得ません。

 

それよりも税務調査のポイントになりやすいのは、路線価の評価額を特別なルールで減額している場合や、路線価以外の評価方法を利用している場合です。

 

たとえば、利用価値が低いものとしては、減額評価をしている土地があげられます。

 

近くに墓地がある土地、騒音のある土地、高低差のある土地、土砂災害警戒区域等に指定されている土地などを相続した場合、その土地の評価額は、通常よりも減額することが認められています。

 

しかしどこまで減額の対象にしてよいか、明確な基準はありません。

 

相続人としてはなるべく相続税を払いたくないため、めいっぱい減額をしたいですし、税務署としては納税額を多くしたいので、減額しすぎていないかを入念にチェックします。

 

明確な基準がないものに対して、お互いの思いが対立するわけですから、相続人と税務職員との間で見解が割れやすく、税務調査の論点となりやすいのです。

税理士法人 都心綜合会計事務所 代表

昭和24年3月 足立区で生まれる

昭和46年3月 中央大学商学部卒業

昭和50年4月 税理士登録

昭和52年7月 天野清一税理士事務所開業

平成16年8月 新宿区神楽坂に事務所を移転し、都心綜合会計事務所として現在に至る。

平成17年7月~平成23年9月 TKC東京都心会 会長

平成23年9月~ TKC東京都心会 顧問



現在、全国相続協会相続支援センター新宿区神楽坂相談室の室長も務める。

全国相続協会相続支援センター https://www.souzoku-kyoukai.com/

著者紹介

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