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他業界でも大丈夫!成功しているビジネスモデルを研究
事業計画を立てる際に必須となってくるのがビジネスモデルの議論です。ビジネスモデルというのは、儲けの仕組みというような意味ですが、例えば、皆さんお馴染みのユニクロやニトリは、SPA(製造小売り)という業態で、海外の安い労働力のところで自社生産し、その工場で作った製品を自社の店舗網で売ることで、物がいい割には小売価格が安いというビジネスモデルで消費者の支持を得て急成長してきました。
こうしたビジネスモデルは、同じ業界の他社が真似できるだけでなく、他の業界でうまく行っているビジネスモデルを参考にすることもできます。
例えば、カミソリの業界でジレットモデルという、ジレット社が考案した本体価格を安く抑え、消耗品である替え刃で稼ぐというビジネスモデルがあります。替え刃は使っていると、だんだん剃れなくなるため、交換の必要があります。ただし本体と互換性が必要なため、最初に本体は原価+α程度の価格で売り、その替え刃の利益で稼ぐというやり方です。
このやり方をインクジェットプリンターに応用したのが、現在のインクジェットプリンターメーカーのビジネスモデルです。本体は安い価格で販売し、交換インクで儲ける方式です。純正品だとインク1色で1,000円程度し、5色揃えると5千円しますので、かなり儲かります。但し最近は、品質の良い互換インクメーカーも出てきたため、このビジネスモデルが崩されつつあります。
これに対抗してプリンターメーカーでは、大容量タンク方式等を採用したりしていますが、こうした駆け引きは、イタチごっこで、しばらくは「変える」、「追随する」ということが続けられるのだと思います。以下に代表的なビジネスモデルを紹介します。
小売業の出店形態で有名なのは、セブン-イレブンの#1ドミナント出店という方式です。一定の商圏に競合他社よりも多くのお店を出して、競合店を負かせてしまいます。
#3の特定の市場支配というのは、YKKのファスナーのようにグローバルでみて市場占有率が高いと、ファスナーを使う衣類などで採用される確率が高くなります。
#9の同質化というのは、他社がヒット商品を出したら、その類似商品を出す方式で、マーケットシェアが高い企業で取られる戦略です。日本コカ・コーラは、自販機シェアが高いので、自社自販機に他社のヒット商品の類似商品を並べて同質化しています。
うまく行っているビジネスモデルをヒントにする