「歌舞伎町のギラギラした景観」新宿区が意図的に作ってるワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

「看板」は店の広告手段の一つですが、「集客」を目的とせずに使用することもあります。どんな目的で設置されているのか? 看板製作会社「有限会社オチスタジオ」の代表・越智一治氏が、マーケティングの視点から見た看板について解説していきます。

 

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近隣に店舗がないのに「看板を出す企業」の意外な真意

自社のイメージアップや社員に向けたメッセージを伝えるための手段として看板を使うことがあります。例えば、銀座の中央通りを歩いていくと、ソニー、日産、大手銀行の看板などが目に留まります。

 

大阪の道頓堀はグリコの看板で有名ですし、私の地元の札幌では、ニトリ、ほくでん、とんでん、ツルハ、つぼ八、よつ葉乳業など、北海道民なら誰でも知る北海道発の企業の看板がたくさん掲げられています。

 

看板の近くに店舗があるなら、看板を出すことによって「ここに店があります」と伝える効果があります。しかし、これら企業の店舗は近隣には見当たりませんので、集客効果は生まれません。

 

また、企業看板のほとんどは商品やサービスではなく社名だけを周知している看板ですし、そもそも看板を出している企業の多くはすでに十分に知られている企業ですので、知名度向上のためにわざわざ大きな看板を出す必要性も低いといえます。

 

それでもコストをかけて大きな看板を出す理由は、社外、社内の人に向けたコミュニケーションのためです。

 

社外に向けては、一等地の目立つ場所に看板を出すことにより、大手企業ならではの安心感を与えることができます。安心感があるほど、その会社の商品が安全であるという印象も与えられます。取引先も安心して一緒に仕事ができますし、これから就職や転職を考えている人には、安心して勤められる会社という印象を与えられます。

 

社内向けのコミュニケーションは、社員や社員の家族に向けてのものです。自分の会社が一等地に看板を出していれば、大手企業に勤めている満足感と安心感が得られます。自分の会社に誇りをもち、モチベーションも高まりやすくなります。

有限会社オチスタジオ 代表取締役 一般社団法人日本広告物施工管理協会(JACMA)代表理事
セミナー講師

1965年札幌市生まれ。
自動車メーカー勤務を経て、看板の文字書き職人であった父に弟子入り。あらゆる看板の文字を書きながら、工務店などで内装工事、外装工事を学ぶ。
1997年に有限会社オチスタジオを設立し、2021年で設立24年目になる(創業からは56年)。
マーケティングを踏まえた看板活用の提案、制作、設置、保守を強みにもち、北海道から沖縄県まで全国に顧客を広げている。

著者紹介

連載看板マーケティング戦略

※本連載は、越智一治氏の著書『看板マーケティング戦略』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

看板マーケティング戦略

看板マーケティング戦略

越智 一治

幻冬舎メディアコンサルティング

ピーター・ドラッカーは、マーケティングの理想は「販売を不要にすること」であると言いました。 つまり、営業マンが売り込みに走り回らなくても、商品やサービスが「自ずから売れるようにすること」が究極のマーケティングだ…

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