(※写真はイメージです/PIXTA)

店舗にとって非常に重要な広告手段である「看板」。ウェブ広告が重視されている今でも、そのマーケティング効果はあなどれません。看板の“うまい活用例”をもとに、集客数増加につながる活用のポイントを、看板製作会社「有限会社オチスタジオ」の代表・越智一治氏が解説していきます。

 

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「人の目の習性」を利用した“看板マーケティング”

人の目は動くものに反応しやすいという特徴があります。視界の端で何かが動くと、その動きに反応して、つい目を向けてしまいます。この特徴は看板にも活かせます。動きをつくり出すことにより、道行く人の注目を集めることができるからです。

 

その好例がスポーツジムです。スポーツジムは、建物の2階がガラス張りになっていることが多く、外向きにランニングマシンやエアロバイクなどを並べています。これは、運動する人にとっては、外を見ながら開放的な気分でトレーニングできるという効果があります。

 

一方、建物の前を通る人から見ると、運動している人の動きが目に留まりやすくなり、スポーツジムの存在を認識しやすくなります。つまり、スポーツジムは、運動している会員と、その様子が見えるガラス窓全体を看板として活用しているということです。

 

路上と2階は距離がありますので、誰が、どんな運動しているかまでは分かりません。ただ、動いていることは分かります。「トレーニングしている人がいるなあ」「結構、人がいるんだなあ」と思ってもらうことで、活気があるジムという印象も与えることができます。

 

また、ガラス張りにすると、周りが暗くなった時に室内の明かりが外に漏れます。そのため、夕方以降は目立ちやすくなり、存在を周知する効果が大きくなります。

 

店頭に並べるのぼり旗も、動きで人の目を引く一例です。のぼり旗が風に揺れることで、近くを通り掛かった人は、その動きに反応し、のぼり旗に注目します。のぼり旗の数が多いほど、それらが一斉に動くことによって活気がある店という印象を与えます。

 

集客ではありませんが、工事現場でよく見られる旗振り人形の看板も、動きによって注目を集め、注意喚起している例です。

次ページ女性専用で「外から見えないジム」…どう周知する?

※本連載は、越智一治氏の著書『看板マーケティング戦略』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

看板マーケティング戦略

看板マーケティング戦略

越智 一治

幻冬舎メディアコンサルティング

ピーター・ドラッカーは、マーケティングの理想は「販売を不要にすること」であると言いました。 つまり、営業マンが売り込みに走り回らなくても、商品やサービスが「自ずから売れるようにすること」が究極のマーケティングだ…

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