「コストの意識」があるかどうかの差
人間、誰でもミスをします。ミスをゼロにするのは不可能といってもいいでしょう。ただ重要なのは、そのミスを次の仕事で取り返そうとする意識です。つまり、そのミスが会社に与えてしまった「損失額を把握する」ことが大切なのです。
しかし残念なことに、自分がミスをしたことにまったく気づかない赤字社員がたくさんいます。たとえば、日常よく使うコピーを見ても、何でもカラーでコピーをしたがる「カラフルちゃん」。また、いつも多めにコピーし、ただゴミを増やすだけの「シュレッダーくん」。
このような人たちは、自分が会社に損失を与えていることに気づいていないので、同じミスを何度も何度も繰り返し、会社の損失を拡大し続けています。
一方、カラーコピー1枚の失敗に対しても、大反省する黒字社員もいます。では実際に、2人の会話を見てみましょう。
・総務部の風景 上司と赤字社員との会話
上司:コレ、今度の研修で使うレジュメなんだけど、コピーしておいてくれる? 基本的にはプロジェクターに映すんだけど、まあ、念のためにレジュメがあったほうがいいからさ。
※カラーで印刷されたレジュメ、1セット40枚を渡す。
赤字社員:研修の出席者は何人ですか?
上司:今のところ25名で聞いているけど、キャンセルで減るかもね。
赤字社員:わかりました。
※赤字社員は、予備も含め30部でカラーコピーをセットしてスタート。
赤字社員:できました! 念のため、少し多めにコピーしておきましたので。
・総務部の風景 上司と黒字社員との会話
上司:コレ、今度の研修で使うレジュメなんだけど、コピーしておいてくれる? 基本的にはプロジェクターに映すんだけど、まあ、念のためにレジュメがあったほうがいいからさ。
※カラーで印刷されたレジュメ、1セット40枚を渡す。
黒字社員:研修者の出席者は何人ですか?
上司:今のところ25名で聞いているけど、キャンセルで減るかもね。
黒字社員:なら、増えることはなさそうなので、25部の準備でよろしいでしょうか? それからプロジェクターを使うのであれば、白黒コピーで問題ないですか?
上司:もちろん、もちろん。25部を白黒で頼むよ。
黒字社員:わかりました。
※カラーから白黒へのコピー具合を確認するため、まずコピー1部をセット。
黒字社員:しまった! 白黒でよかったのにカラーでやっちゃった。それも40枚も……。カラーコピーって1枚30円くらいだっけ? あっちゃー、1200円のロスだ。
杉原 杏璃 氏登壇!
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
(入場無料)今すぐ申し込む>>