東大・京大に合格させた母の「言葉集めゲーム」
たとえば、「あ」のつく言葉集めゲームです。「あり、あひる、あそぶ、あるく、あんこ、あいさつ、あさ、あき、あさくさのり」という感じです。親子で出しあってもいいし、子どもたち同士でゲームにしてもいいでしょう。
お母さんがそれらを書きとめて、その後に分類ゲームをします。
①2文字、3文字、4文字の言葉に分ける
②物の名前とそうでないものとに分ける
③動詞とそうでないものとに分ける
など、いろいろな分け方ができることがわかります。この分ける(分類する)作業は、実は算数的な論理力です。この分類ゲームは言葉遊びだけでなく、生活のなかのいろいろな場面で使えます。
また、集めた「あ」のつく言葉のなかで、漢字に直せる言葉は、漢字でも書いてあげます。「あり」と「蟻」は同じであること、同じなのに文字数が違うことに気づいたらしめたものです。
ひらがなは音声上の数と文字数が同じ「表音文字」、漢字は音声上の数が文字数より少ない(または同じ場合も)「表意文字」であることを身をもって知ることができます。親が教える必要はありません。あくまでも遊びをとおして、子ども自身が気づくことが大事です。
末娘に言われて気が付いた「大切なこと」
そして、お母さんが書いた字を子どもが目にすることが大切なのです。お母さんが書いた字は、子どもにとっては大切な「お母さんの愛情」なのです。これも親子のコミュニケーションのひとつになります。小学校の教科書に書く子どもの名前はぜひ、お母さんが書いてあげてくださいね。
小学校へは子どもひとりで登校し、お母さんのいないなかで半日を過ごします。授業でわからないところがあるかもしれません。いやなことがあるかもしれません。そのときに、「お母さんの字」を見るだけで、子どもは勇気づけられ、癒されもするのです。
子どもが学校へ行くときの「お守り」になるのです。それに気づかせてくれたのは、末の娘です。
自分でできることは何でも自分でさせるという方針でしたので、中学生になったときに自分で教科書に名前を書くよう促すと、「お母さんが書いて。学校で教科書の名前を見たときにお母さんを思い出すから」と言われて、ハッとしました。
息子たちは中学から全寮制の学校に通っていましたから、私が教科書に名前を書くことはできませんでした。
荷物を郵送したときに添えたメモ「がんばっているね。応援しているよ。母」を、寮の個室の机の前に貼っているのを見たとき、胸が熱くなりました。手書き文字の力を感じた瞬間です。
河村 京子
母学アカデミー代表
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