長男は東京大学に現役合格、次男は京都大学に現役合格、長女はロンドン大学UCLに現役合格……母学アカデミー代表の河村京子氏は書籍『東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる』(実務教育出版)のなかで、「子どもが遊ぶおもちゃ」について持論を展開しています。

おもちゃの数が増えた今…「何を選ぶか?」が重要に

子どもは、「遊ぶことが仕事」と言われます。これは本当でしょうか。おじいちゃんおばあちゃんなど年配の方が言われることが多いように思います。

 

お母さんは、子どもに勉強させたいのに、「そんなに小さいうちから勉強をさせたらかわいそう。元気に遊ばせなさい」とおじいちゃんおばあちゃんから言われると、困ってしまいますね。さて、本当に子どもは「遊ぶことが仕事」なのでしょうか?

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

現代では半分は当たっていますが、もう半分は当てはまりません。

 

おじいちゃんおばあちゃんが子どもの時代には、おもちゃを買ってもらう機会はそれほどなかったでしょう。その代わりに自分で工夫をして、おもちゃや遊びをつくりだしていたはずです。

 

私の父から聞いた話です。山奥の田舎で育った父は、おもちゃを買ってもらったことなどなかった。その代わりに5歳のときには小刀を与えられ、山で木の枝や草を切っては、自分で鉄砲や車や楽器をつくって遊んでいたそうです。

 

この遊びが「生産の遊び」(=自分で作り出す遊び)と「消費の遊び」(=与えられたものを受け取るだけの遊び)どちらなのかを考えると、「生産の遊び」と言えます。自分で工夫しておもちゃや遊びをつくりだす。言い換えると、「生産」のキーワードは「頭・手・体を使う」ことです。

 

それでは、現代の子どもたちの遊びはどうでしょうか? 誕生日やクリスマスにはおもちゃ屋さんで好きなおもちゃを買ってもらえ、おじいちゃんおばあちゃんからのプレゼントもあるでしょう。お父さんがお土産に買ってくるおもちゃもあるかもしれませんね。外食をすれば、おもちゃがおまけに付いてくることもあります。

 

これだけでも、現代では「おもちゃの数」が昔より圧倒的に多いことがわかります。そのおもちゃの多くは、電池が入っていたり、電気で動くようになっていたりします。そして、鮮やかなプラスチックでできているおもちゃが多いのです。

 

「電気・電池」で動くおもちゃは、「消費のおもちゃ」です。自分で工夫しなくてもスイッチを入れれば、賑やかな音とともに自分で動いてくれます。一見楽しく遊べるように思いますが、実は自分の手や頭を使わないおもちゃは、すぐに飽きてしまいます。

 

つまり、昔は「子どもは遊ぶことが仕事」でよかったのです。遊べば遊ぶほど、頭を使い手を使い、体を使うわけですから、どんどん能力が伸びていきます。おじいちゃんおばあちゃんは自分のそんな経験があるので、「子どもは遊ぶことが仕事」と言うのでしょう。

 

しかし、現代では当てはまりません。「消費のおもちゃ」は受け身ですから、自分で何かを生産するよりもラクに楽しめます。いざ生産をする場面になると、何をどうすればいいのかわからないということにもなりかねません。

 

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東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる

東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる

河村 京子

実務教育出版

長男は、東京大学理科Ⅰ類に現役合格 次男は、京都大学理学部に現役合格 長女は、英国のロンドン大学UCLに現役合格 そんな河村家の「子育ての秘密」とは? 悪戦苦闘しながら3人の子どもを育てた河村さんは、こう語ります…

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