「勉強と遊びの溝」をつくらないことで生まれる思考力
私は、「学力の基礎」は算数だと思っています。なぜなら、勉強のなかでもっとも思考力を使うからです。理系に育てたいとか数学者にしたいとかは、思ったこともありません。
でも、「算数ができる子は生きる力がある」と信じていましたので、「算数的思考力」を育てることに注力しました。そのための算数クイズです。私が考えたものもありますが、限界がありますから、本や問題集からネタをちょうだいしていました。
私が問題を出して子どもが答えるというパターンですが、子どもが問題を出して私が答えるという場合もあります。いずれにしても、子どもたちにとっては勉強の時間ではなく、お母さんとの遊びの時間だったと思っています。
幼稚園児の間は、何より「勉強と遊びの溝」をつくらないことが大切なのです。わが子たちは朝の勉強習慣のおかげで、生活のどんな場面でも論理的に説明するくせがついているようです。それは小学生時代だけでなく、高校生や大学生になったいまでもです。
たとえば、夕ご飯の肉じゃがのにんじんが硬かったときには、
「じゃがいもの火の通りやすさを1としたら、にんじんは約1.5と考えると、にんじんの大きさを3分の2にしないと同時に火を通すことはできないよ」
というカンジです(笑)。
何でも感覚でやってしまう私の欠点をズバリと指摘されたりするので、ちょっと凹んでしまうこともありました。子どもの小学校入学を前にしているお母さん、ひらがなや数字を覚えるという「知識」よりも、「思考力」を磨くことを意識してくださいね。
ひらがなを覚えるよりも大事なこと「語彙を増やす」
私は「ひらがな、数字を覚えるより、思考力を磨きましょう」と考えています。そこで具体的に何をしていたかを紹介します。
たとえば、「ひらがなを覚える」ことについて考えてみます。年少のわが子がひらがなを読んだり書いたりしたら、親も嬉しいし、まわりのママ友にも一目置かれるでしょう。しかし、ひらがなを覚えること自体は「知識」です。小学校に入れば習うことですし、大人になってひらがなを書けるのは当たり前です。
それよりも、ひらがなの仕組みや語彙力(ごいりょく)を伸ばしてあげることが大切です。
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