塗料の天敵は湿度と寒さ…凍結で不具合も!
高圧洗浄をする際、洗浄後の乾燥は非常に重要な工程です。塗料も同じで、外壁塗装で3度塗りする際も十分に乾燥させることが大切です。
乾燥が大事な理由は、塗料がもつ防水性や遮熱性といった機能は、塗料が十分に乾いていないと発揮できないからです。
そもそも塗料の成分は固体で、これらを溶剤や水で伸ばすことによって塗りやすくなります。
また、塗料の成分は溶剤や水などと一緒に外壁に塗ったあと、水分がなくなることによって外壁に付着します。
この「水分がなくなること」が乾燥です。つまり、乾燥しなければ塗料の成分が定着しませんし、結果として、機能が発揮できなくなったり、抜けきれていない水分が原因で塗料が十分に硬化せず膨れたり、剥がれたりする原因になるのです。
乾燥には十分な時間が必要なため、工期そのものも湿気が多い季節や地域の場合は長くなります。
地域については、まずは雪が多い地域は乾燥しづらいため、工期が長くなります。
また、冬場は乾燥しているという点ではよいのですが、日照時間が短くなりますので、その点でも塗装には不向きといえるでしょう。
ちなみに、塗料は水分だけでなく寒さも天敵です。気温が低いと塗料が凍結することがあり、そのせいで塗料の機能が低下したりツヤが出ないなどの不具合が起きやすくなります。
その点から見ても冬は塗装に適していないといえますし、気温が5度を下回るときは基本的には工事は行いません。
季節に関しては、春は天気が安定しているため塗装に向いているといえます。
夏は、梅雨時期は雨が多く、湿度が85%を超えると基本的には工事をしないため、この期間は避けたほうがよいでしょう。梅雨が明ければ、夏は気温が高く日差しが強いため塗料が乾燥しやすくなります。また、気温が上がると塗料の粘りが弱くなるため、作業スピードも速くなります。
秋も塗装に向いている季節です。春、夏と比べて湿度も下がりますので、4つの季節のなかでは最も塗装向きといえます。
ただし、秋は台風が発生します。台風で雨が降ると作業ができませんし、台風に備える安全対策として塗料の飛散防止シートを撤去することもあり、そのせいで作業時間が延びたり、予定していた作業が延期になる可能性もあります。台風が多い地域に住んでいる人はその点に注意が必要です。
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