家の外観を決める以外にも、重要な役割をもつ「塗料」
塗料は、色という点では家の外観を決める重要な要素ですが、単に見た目だけを考えるのではなく、家を守る、家の機能性を高めるといった点も考える必要があります。
塗料については業者が専門知識をもっていますので、お客さんがそこまで詳しくなる必要はありません。ただ、家を長持ちさせたり、機能性を高めるという点で、知っておいたほうがよい知識もあります。
塗料の基本情報を押さえ、自宅に合った機能を発揮する塗料を選びましょう。
外壁塗装で使用する塗料は7つ…それぞれの特徴
外壁塗装で使用する塗料は7つあり、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、ラジカル塗料、フッ素塗料、無機塗料、光触媒塗料です。
まずはおおまかに、それぞれの塗料の特徴を紹介します。
(1)アクリル塗料
アクリル塗料は安価です。ただし、耐用年数が短いという欠点があるため、頻繁に色を塗り替えたい人を除くと、外壁や屋根の塗装には不向きといえるでしょう。
(2)ウレタン塗料
ウレタン塗料は、アクリル塗料の次に安価な塗料です。そのため、アクリル塗料よりは長持ちしますが、10年以内に劣化するため、やはり耐久性という点から見て外壁や屋根の塗装には不向きといえます。ちなみに、私たちの会社でもアクリル塗料とウレタン塗料は使いません。
(3)シリコン塗料
シリコン塗料は、アクリル塗料やウレタン塗料より耐久性があり、汚れや紫外線に強く、防水効果も高いのが特徴です。コストパフォーマンスもよく、最も人気がある塗料といってもよいでしょう。
(4)ラジカル塗料
ラジカル塗料は、ラジカル制御型塗料の略です。少し専門的な説明になりますが、ラジカルというのは塗料を劣化させる要因の1つで、塗料に含まれる酸化チタンが紫外線を吸収することによってラジカルが発生します。ラジカル塗料は、このラジカルの影響を抑え込む特徴があり、結果として一般的なシリコン塗料より耐久性が高くなります。
(5)フッ素塗料
フッ素塗料は、費用が高いのですが、光沢が美しいという特徴があります。シリコン塗料より耐久性があり、親水性が高く、付着した汚れが水で落ちやすいのもメリットです。また、施工会社の保証も各会社によって異なりシリコン塗料より長いものが多いといえます。シリコン塗料などの保証期間は5年ほどですが、フッ素塗料の多くは保証期間が8~10年ほどに設定されているケースが多いようです。
(6)無機塗料
無機塗料とは、無機の成分の中に有機を配合し高耐久を実現した塗料です。無機質な素材とは、例えば、ガラスや石などです。これらは紫外線で劣化するようなことがないため、無機塗料もほかの塗料(有機塗料)と比べて耐久性が高いのが特徴です。ただし、比較的新しい塗料であるため、無機成分が何%以上のものを無機塗料と呼ぶかといった定義は決まっていません。また、有機塗料と比べて高価です。耐久性は20年以上です。
(7)光触媒塗料
光触媒塗料は、雨水を利用して外壁をセルフクリーニングします。そのため、外壁が汚れにくくなり、メンテナンスの回数も少なく収まります。ここで挙げた塗料のなかでは最も単価が高いため塗装時の初期費用はかかりますが、メンテナンス費用を含めて総額で見るとそれほど割高ではなく、清掃の手間が省けるなどのメリットもあります。
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