追加工事は、外壁塗装のトラブルの一因に
外壁塗装は、外壁の塗り直しだけではなく、外壁材やコーキングの補修工事などが発生することが多いといえます。
そのような追加工事があとから発生しないように入念に現地調査に時間をかけてもらいましょう。
例えば、現地調査で外壁のひび割れが発見された場合、ひびをどのように補修するのか、そのための費用がどれくらいかかるかを確認します。コーキングなどについても同様に、打ち替える必要があるか、増し打ちならどれくらいの費用になるかなどを確認します。
追加工事は、外壁塗装のトラブルになる一因です。
トラブル例としてよくあるのが、お客さんが「サービス」だと思っていたら、のちに追加工事の請求を受け、想定以上のお金がかかるといったケースです。
工事が始まってから追加工事が発生するケースも少なくありません。
施工の過程で修理が必要な箇所が見つかることがありますし、工事を進めていくなかで、お客さん側で雨どいを交換してほしい、シャッターも塗ってほしいなど新たな要望が出て、追加工事が発生することもあります。
そのため、工事内容の打ち合わせでは、どんな追加工事があり得るか、その場合にはいくらかかるかなどの点もしっかり聞いておくことが大事です。工事内容についての打ち合わせは、のちのトラブルを防止するために、議事録に残しておくとよいでしょう。
工事内容決定後、工期を確認…一戸建てなら10日が目安
工事内容の次に、工期について打ち合わせします。
外壁塗装は、一戸建ての外壁4面塗装で、だいたい10日です。ただし、屋根塗装やコーキングの修理があればその分だけ長くなりますし、梅雨どきと晴れの日が多い季節とでも変わります。
また、足場を外部の業者に発注するケースも多いため、足場の業者のスケジュールも影響します。
工期に関わるそのほかの要因として、塗料の調達に時間がかかることもあります。例えば、通常、塗料は工事の前に発注しておくのが基本ですが、追加工事が出た場合、注文してから届くまで7日~10日ほどかかることもあります。
そのような点を踏まえながら、自分にも業者にも都合がよい日程を組んでいきます。
工事期間中は足場を組み、職人が行き来することになります。そのため、施工の邪魔になりそうなものや、塗料が飛んだり、壊れたりしたら困るものがある場合は、いつまでに撤去するのがよいか確認するとよいでしょう。
隣家とのトラブル予防に「挨拶」は欠かせない
工期についてもう1つ重要なのは、ご近所への挨拶です。
外壁塗装は隣家にとってストレス要因になる可能性があります。
例えば、足場の組み立てと解体の際には、家の前にトラックが停まります。足場は鉄でできていますので、金属音が発生します。また、高圧洗浄をする際の音も迷惑になるでしょうし、場合によっては洗浄の際の汚れや塗料の飛散を考えて、洗濯物が干せない期間が発生することもあります。
このようなポイントを押さえたうえで、工期はいつからいつまでか、足場の組み立てと解体はいつか、高圧洗浄はいつ行うか、洗濯物が干せない期間はあるかなど、細かく確認し、ご近所に伝えることが大切です。
お客さんのみでは施工に関する細かな質問に答えられない場合がありますので、必要に応じて業者に同行してもらうのもよい方法です。
施工中のコミュニケーションは、交換日記などでもOK
実際の工事の進行や管理は基本的には業者に任せてよいでしょう。
通常、業者は朝来たときにその日の作業内容を説明し、帰るときに次の日の工事内容について説明します。
きちんとした業者に依頼することが大前提ですが、基本的にはコミュニケーションは取りやすいはずですので、不明点、不安なこと、疑問点などはその都度業者に伝えるようにしましょう。
日中、働いている人や、工事の開始時、終了時に立ち会うのが難しい場合は、交換日記を作ってポストなどを利用してコミュニケーションを取るのも良い方法です。
久保 信也
株式会社リペイント匠 代表取締役
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