先進国を中心に株式市場は活況を満ちているなか、注目を集めているフィリピン株式。現地で日々フィリピン経済を調査している一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が先週の株式市場を振り返り、今後の見通しについて解説していきます。

3月22週のフィリピン株式市場の振り返り

 

先週の3月25日(木) 、フィリピン株総合指数(PSEi)は前日比+50.66 (+0.79%)の6,497.01で終了した。セクター別騰落は以下の通りだった(関連記事:『国債格付A-を獲得!なぜ世界は「フィリピン」に注目するのか?』)。

 

出所:一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング提供
出所:一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング提供

 

PSEiは、フィリピン中央銀行(BSP)ミーティングを前に上昇し、当初は50pt以上下落したが、終盤には反転した。ブルームバーグが調査した16人のエコノミスト全員が、政策金利を2%に据え置くと予想している。

 

外国人投資家は25日ぶりに3億7,200万ペソの買い越しとなったが、大量取引を除くと、4億6,000万ペソの売り越しとなっており、依然として売りが続いている。

 

一方で、3月25日(木)に上場したフィリピン第2号リートDDMPR(PhP2.25)は、大変人気を集め、総取引高の25%を占めた。

 

またBSPは、インフレ率が2021年下期に正常化するとみている。

長引くコロナ禍…フィリピン株式は仕込みの絶好機

フィリピン経済について、主なトピックスを振り返ってみよう。

 

・政府は再び夜間外出禁止令を発し、局地的なロックダウンを再開した。

・海外で働くフィリピン人(OFW)からの国内への送金額は2ヵ月連続で減少。

・フィリピン企業の総収入は、2020年の第4四半期は20.4%減少し、同時期の建設着工件数も、コロナによる軟調な経済が継続していることから減少した。

 

基本的には、未だコロナの影響が大きく残るフィリピン経済の本格回復には、もう少し時間がかかりそうで、その分全体的に株価は割安の仕込み時が継続しそうだ。

 

※画像はイメージです/PIXTA
※画像はイメージです/PIXTA

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。

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