フィリピン・通信大手、相次ぐ提携で通信網を強化
フィリピンの通信会社であるCONVERGE ICT SOLUTIONS, Inc.は、イーロン・マスク氏が率いるSpaceXの衛星インターネットサービスStarlinkとの提携により、企業向け収益が5〜10%増加するとの見通しを示しました。この提携によって、遠隔地や農村部へのブロードバンドアクセスが拡大し、全国の企業向け接続環境が強化されるとしています。
同社CEOのデニス・アンソニー・H・ウイ氏は、「この協定は企業ビジネスの転換点となり、衛星ソリューションを通じてより多くの企業にサービスを提供できるようになります」と述べました。また、Convergeは国内でStarlinkサービスを再販できる数少ない企業の一つであり、約400万ドル相当のStarlinkキットの再販を目指すと明らかにしました。
Starlinkは、SpaceXが展開する高速衛星インターネットサービスであり、特に遠隔地へのインターネット接続提供に注力しています。今回の提携により、Convergeはインストールからネットワーク管理、監視、保守までの一貫したターンキーソリューションを提供する計画です。
Convergeはすでに国内全域に強力な光ファイバーネットワークを保有していますが、衛星による接続ソリューションを強化することで、グローバルビジネスポートフォリオを拡大できます。Starlinkとの協業は、その中核を担います。
この提携によって、建設、鉱業、農業、小売、ホスピタリティなど、信頼性と強靭性の高いインターネットが求められる業種を、遠隔地においてもサポートすることが可能になります。
2024年の同社の純利益は前年の90億9000万ペソから18.9%増加し、108億ペソに達しました。また、総収益は14.8%増の406億1000万ペソとなりました。事業部門別では、住宅向け収益が14%増の344億2000万ペソ、企業向け収益は22%増の61億9000万ペソとなっています。
さらに、同社は米国ナスダック上場のRibbon Communications, Inc.との提携も発表しました。Ribbon Communicationsは、リアルタイム通信技術およびIP光ネットワーキングソリューションを専門とし、大規模な通信事業者や企業のネットワークの近代化・セキュリティ強化を支援しています。
