これからの時代、年収を上げるにはどうすればよいのでしょうか? 実は、給与は等級や職位によっておおよそ決まっています。この「年収基準」を知ることこそ昇進・昇給の近道です。今回公開するのは、新卒より一歩先の「自己完遂クラス」、チームの支援や後輩指導が求められる「チーフクラス」。それぞれの「年収基準」を公開するとともに、その年収ごとに求められる評価基準=コンピテンシー(成果につながる行動)まで具体的に解説します。※本連載は、西尾太氏の著書『アフターコロナの年収基準』(アルファポリス)より一部を抜粋・再編集したものです。
※ここで紹介する年収基準額は、フルタイムで働いていることを想定しています。業種・企業規模・職種・地域により異なりますので、あくまで「目安」と考えてください。
また、各項目に記述されていることをほぼすべてできていることが、基本的にはその「年収を確保する条件」と考えて下さい。ただし、求められていることを理解・把握したうえで、まだできていないことを認識し、それを実行していくことにより、年収を確保することも可能です。
※「成果による加算」については、成果を上げたときに賞与で加算されることを想定した金額です。賞与の制度は会社によって大きく異なりますので、こちらについてもあくまで目安であり、想定年収の幅と考えていただいて構いません。
新卒より一歩先、「年収300万円前後」のクラス
<自己完遂クラス(メンバー)>
年収基準=~300万~(成果による加算=50万)
■求められる仕事のレベル
仕事を自己完遂できることです。結果がわかっている仕事、手順が明確に示されている仕事においても、他の人より効率的に仕事を進める、後輩に教える、手順の改善を提案するなど、補助・育成クラスよりも提供価値が高まっている状態が求められます。周囲から好感を持たれる・頼られるといった資質も必要とされます。
■身につけておきたいビジネスの基本知識・スキル
共感・要約・限定質問・拡大質問・受容・適切な主張などの基本的なコミュニケーションスキル。メールや報告書などにおける適切な文章力。
■年収アップのポイント
改善の提案を行い、それが認められることによって評価されます。新人を教えたり、チームを元気づけたりするなど、周囲への好影響をもたらすことによって、上司やメンバーから認められていきます。
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フォー・ノーツ株式会社 代表取締役社長
人事コンサルタント
「人事の学校」「人事プロデューサークラブ」主宰
1965年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。いすゞ自動車労務部門、リクルート人材総合サービス部門を経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)にて人事部長、クリエイターエージェンシー業務を行なうクリーク・アンド・リバー社にて人事・総務部長を歴任。これまで1万人超の採用、昇進面接、管理職研修、階層別研修を行なう。
パーソナリティとキャリア形成を可視化する適性検査「B-CAV test」を開発し、統計学に基づいた科学的なフィードバック体制を確立する。中でも「年収の多寡は影響力に比例する」という持論は好評を博している。
著書に『人事担当者が知っておきたい、10の基礎知識。8つの心構え。』(労務行政)、『人事の超プロが明かす評価基準』(三笠書房)、『働き方が変わる、会社が変わる、人事ポリシー』(方丈社)、『プロの人事力』(労務行政)、『アフターコロナの年収基準』(アルファポリス)、『超ジョブ型人事革命』(日経BP)などがある。
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連載人事の超プロが大公開!アフターコロナの年収基準