不動産業者が高い見積もりをごまかす方法
さらに言うと、不動産業者Bが売主Aから安く買い取った不動産を、知り合いの業者Cに転売するといったやり方が裏で行われているケースもあります。
これは「ころがし」といわれる取引です。AB間の売買の仲介をした宅建業者が、BC間の仲介もして一粒で二度おいしいという取引をすることがたまに見受けられるのです。
最初から「ころがし」を目指す仲介業者は、AからBへの所有権移転登記を省略して登記費用を節約するため、AからCへの移転登記を行うために「第三者のためにする契約」あるいは「(Cへの)契約上の地位の譲渡」をAB間の売買契約書で認めてほしいといってくることがあります。
このようなことをいってくるのは「ころがし」をするためです。
ころがし取引が成立するのは、AB間の売買価格が適正な価格ではないこと、端的にいえば安すぎることが大きな原因です。
査定が高値だからといって、売主にとってベストな業者だとは限らないということです。「査定が高い」ことと「実際に高く売れる」ことは別問題だと覚えておきましょう。