近年問題になっている相続人不存在の物件。家主に身寄りがなかったり、ゴミ屋敷であったりと問題が多い傾向にありますが、その物件がどのように次の持ち主にわたるのかを株式会社共信トラスティ代表取締役である土屋忠昭氏が解説します。

高齢社会における不動産売買

近年、高齢社会を反映する売買物件が激増しています。

 

その一つが相続人不存在のケースです。不動産の所有者が死亡し、相続人が不存在の場合(相続人全員が相続放棄した場合も含む)、家庭裁判所から選任された相続財産管理人(ほとんど弁護士で司法書士の場合もある)が不動産を売却し売却代金を国庫に納付します。

 

この件数と金額は激増しており、件数は10年で約2倍、国庫納付額は平成29年度で年間約520億円となっています(財務省理財局資料)。

 

私どもが相続財産管理人から売却の仲介の依頼を受けた物件については、最高額での売却を目指して原則として入札方式で売却しています。

 

その際、売却プロセスを可視化するため、入札要綱を作成し、売却条件も応札者が同じ土俵で勝負できるように統一し、物件紹介先リストと応札者リストを作成して、開札は相続財産管理人の面前で行い、公正を確保することに努めています。

 

相続人不存在の案件の特色は、亡くなられた方が孤独死されるケースが多いことです。

 

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本記事は『増補改訂版 不動産は「オークション」で売りなさい』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、再編集したものです。

増補改訂版 不動産は「オークション」で売りなさい

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土屋 忠昭

幻冬舎メディアコンサルティング

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不動産は「オークション」で売りなさい

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土屋 忠昭

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