「お父さんのお金ってさ…」失礼な質問で大モメ?
■相続発生前に家族で話し合っておくべきこと
税法や特例を活用すれば、迫りくる大増税への打つ手はいくらでもあります。しかし、税テクばかりを重視して相続税を減らすことに成功したとしても、結果として家族間で「争続」となってしまえば意味がありません。
多くの相続事例にかかわっていくなかで、親子というのは実に不可解で不思議な関係だと思うようになりました。親子だからわかり合えること、親子であるが故にわかり合えないことがあります。親子は大変な「縁」で結ばれています。とても近い存在だからこそ、どちらかが話しかけなければ、腹を割った話し合いはなかなかできないものです。とりわけ相続の話となれば、そのハードルはさらに高くなるのではないでしょうか。
案外、親は子どもから話しかけてくれるのを待っているのかもしれません。ただ、子どもから親に話しかける場合、注意すべき点があります。相続対策にからんで、親の財産を当てにするような雰囲気を出してしまうことです。
親からすると、財産にしか興味がないように見えてしまいます。そうではなく、誰の人生にも山あり谷ありの起伏があるものです。
子どもは子どもなりに大変な思いもしているでしょうが、親も苦労して今日の家庭を築いてきたのです。子どもが自分のことを親に理解してもらいたいのと同じように、親も自分のことを子どもにわかってもらいたいものなのです。
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