老人ホームに過度な期待を持ってはいけない
つまり、老人ホームで快適な生活を望んでいるのであれば、自分ができる範囲で誰かに何かをしてあげることを考えたほうがよさそうです。
「お互いさま」という言葉があります。老人ホームでは、この「お互いさま」の精神が、快適に過ごすためには一番必要な魔法の言葉なのです。「お互いさま」の精神で快適に過ごしたいものです。
快適な生活のための心得⑦
ホームは楽園ではないと覚悟すること
老人ホームに過度な期待を持ってはいけません。
介護職員は、全員心優しく親切な人でしょうか。そうではない介護職員もたくさんいます。もちろん、介護の国から来たような心優しい職員もいますが。念のため心得ておかなければならないことは、老人ホームは、普通の株式会社がやっている営利企業だということです。したがって、目的は利益を追及しなければなりません。
そして、利益を追及するために、さまざまな介護支援サービスを行い、入居者やその家族の方から支持を得なければならないのです。したがって、利益に結び付かないサービス、つまりは、ごく一部の人にしか支持されないサービスに積極的に取り組むということは、ありません。営利企業としては常識の話です。
さらに、老人ホームは集団生活の場です。「全体最適」が「部分最適」より優先されます。個人の都合ではなく、みんなの都合を優先すること、これが老人ホームの運営なのです。
とくに、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなどは、この傾向が強く、ホーム側の都合が強く出てしまう傾向があります。もちろん、全体の都合に対し自分自身が合わせることが苦にならない人にとってはまったくのマイナス面ではありませんが、合わせることが難しい人の場合は覚悟が必要です。多くの場合、個人に合わせてホーム側が譲歩することはありません。
小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役
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