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「市場変動リスク」を考えるだけでは不十分
次にリスクについて考えてみます。もちろん資産運用をする以上、市場変動リスクは管理対象となりますが、退職後資金の形成が目的となっている今、市場変動リスクだけでは不十分です。
たとえば現役時代に十分な資産を形成できなければ、老後の生活に影響を及ぼします。このリスクを貯蓄不足リスクといい、現役時代にはリタイア時の貯蓄不足リスクをなるべく小さくしなければなりません。
またリタイア後に想定よりも長生きして、生きている途中でお金が底を尽くこともあるかもしれません。これを長生きリスクといい、リタイア後に管理しなければならない重要なリスクです。
さらにインフレ・リスクも管理する必要があります。なぜなら現役時代にはインフレが起きても給与で調整されるため気にする必要はありませんが、給与のないリタイア後はもろにインフレ・リスクにさらされるからです。
このように、ライフサイクル投資では、市場変動リスクに加えて、貯蓄不足リスク、長生きリスク、そしてインフレ・リスクを考えて運用方針を策定する必要があるのです。
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