ウィズ・コロナの時代、一層厳しくなる老後を生き抜くには、資産形成による周到な準備が必要です。検討すべき手法に「ライフサイクル投資」がありますが、この実現には「ゴール・セッティング」だけでなく「リスクの定義」を知ることが重要です。これに気づけないと、資産形成は危ういものになりかねません。資産運用会社のアライアンス・バーンスタイン株式会社で運用戦略を行う後藤順一郎氏が解説します。

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「市場変動リスク」を考えるだけでは不十分

次にリスクについて考えてみます。もちろん資産運用をする以上、市場変動リスクは管理対象となりますが、退職後資金の形成が目的となっている今、市場変動リスクだけでは不十分です。

 

たとえば現役時代に十分な資産を形成できなければ、老後の生活に影響を及ぼします。このリスクを貯蓄不足リスクといい、現役時代にはリタイア時の貯蓄不足リスクをなるべく小さくしなければなりません。

 

またリタイア後に想定よりも長生きして、生きている途中でお金が底を尽くこともあるかもしれません。これを長生きリスクといい、リタイア後に管理しなければならない重要なリスクです。

 

さらにインフレ・リスクも管理する必要があります。なぜなら現役時代にはインフレが起きても給与で調整されるため気にする必要はありませんが、給与のないリタイア後はもろにインフレ・リスクにさらされるからです。

 

このように、ライフサイクル投資では、市場変動リスクに加えて、貯蓄不足リスク、長生きリスク、そしてインフレ・リスクを考えて運用方針を策定する必要があるのです。

 

 

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※本記事は「ニッキン投信情報」に掲載されたコラムを転載・再編集したものです。

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