我が子により良い将来を、と考えるあまり、進路や就職先に口を出してしまう保護者は少なくありません。しかし、その行動が我が子の成長を阻んでしまうのです。今回は、なぜ子どもに自己決定させるべきなのか、見ていきましょう。

「親への依存」が子どもの自立につながる!?

◆正しく甘えさせることが重要

 

「甘えさせる」と、自尊感情が育ちます。以前は、親に「甘える」「依存する」と、子どもの自立が遅れるといわれていました。

 

「抱きぐせがつくから抱いてはいけない」「そんなに甘やかすと甘えん坊になる」など、今でも耳にすることがありますが、実はその逆なのです。今では、小さいときに親にたくさん甘え、充分に依存することが子どもの自立につながると考えられています。しっかり愛情を注ぎ、充分に甘えさせてあげましょう。

 

 

◆着替えもご飯も全部やってといってくる息子、どうしたらいい?

 

子どもをしっかり甘えさせることの重要性と、やってはいけない甘やかしについてお分かりいただけたでしょうか。それでも、こんなときはどうしたらいい?というケースも多く出てくると思いますので、実際にあった質問をご紹介します。

自分でできることも「やって!」と甘えてくる息子…

【質問】

 

4歳の男の子ですが、最近下の子が生まれてから、今までできた着替えも自分でやろうとせず「ママ、やって! やって!」といってきます。ごはんまで「食べさせて」と甘えてきたりします。仕方なくしてやるのですが、これは「甘やかし」になるのでしょうか?

 

自分でできるはずなのに…(画像はイメージです/PIXTA)
自分でできるはずなのに…(画像はイメージです/PIXTA)

 

【回答】

 

確かに4歳にもなると、自分でできるのにやらないのは「甘え」だと思い、厳しくしたい気持ちもでてきますね。しかし、子どもの甘えを受け止めることは、子どもの自尊感情を育て、周囲に対する信頼感を育てるうえで、とても大切なことです。「甘えさせる」とは、子どもの心の要求に応えることでしたよね。ですから、これはいくらやっても「甘やかし」にはなりません。

 

この男の子の行動を、いわゆる「赤ちゃん返り」といいます。自立から依存(甘え)に戻ってきた状態です。下の子が生まれて、親は下の子にかかりきりになっている。下の子のほうがかわいくて、自分は嫌われたのではないかと不安に感じているのです。その不安を打ち消そうと、甘えてきているのです。

 

注意していただきたいのは、ここで突き放してしまうと、子どもはもっと不安になり、もっと依存(甘え)してきます。あるいは、自分は見捨てられたのだと思って、一切甘えを出してこなくなります。逆に、甘えをちゃんと受け止めてもらうと安心し、また自分でやろうという意欲が出てくるのです。

 

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大坪 信之

幻冬舎メディアコンサルティング

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