老人ホームは不動産物件選びとは似て非なるもの
ここで、予算と立地に対する相場観を掴み、もっと都心から遠くに離れないと予算内では収まらないとか、急行が止まる駅は高いので各停の駅しか止まらない駅で探そうとか、もっと予算を上げないと第1希望のエリアには住むことが難しいなどということがわかります。
次に、現地で生活環境を確認します。最寄り駅から現地までの道のりはどうか、平坦か坂道か、コンビニエンスストアやスーパーはあるのか、騒音や異臭を発生させる施設はないだろうかなどです。せっかく予算もエリアもバッチリだったのに、駅から長い急な坂道があるからやめておこうとか、マンションの1階がコンビニエンスストアだから、この物件に決めようとか、そのような決断になるのではないでしょうか。
さらに、物件を実際に見学し、設備の吟味をし、集合住宅の場合は、どのような入居者が住んでいるのかを確認することになります。すべての条件を満たしているのに、築年数が30年では少し古すぎるとか、部屋の向きが西向きだから西陽が嫌だとか、上に住んでいる人に小さな子供がいるので足音や騒音がうるさそうだとかという理由で、どうするかを迷うものです。
最終的には、エリア、予算、住環境、設備などで複数の物件を総合的に判断して、決断していくのが普通なのではないでしょうか?
老人ホーム選びも不動産物件選びもまったく同じなのでは? と思う読者の方も多くいると思います。しかし、不動産物件と老人ホームとでは、似ていて、まったく非なるものです。
小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役
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