「孤独死されたら困る」非情にも思うけれど…
賃貸マンションの借り手にはさまざまな事情を抱えた人がいます。家賃が払えず滞納が続けば、当然退去を宣告することになります。オーナー側からすれば、危険要素を抱えていそうな人には、いくら部屋を埋めたいとはいっても入ってもらいたくないというのが本音でしょう。
また超高齢社会の昨今、高齢者が賃貸物件の入居を求める場合もあります。一般的には「今後の収入の状況が心配」「部屋で孤独死でもされたら困る」と高齢になるほど審査が通らず、なかなか入居が決まらない場合が多いといいます。
有料老人ホームは高額なところも多いため、資産がなく年金収入頼みの高齢者には難しいことも多いのです。
2011年から「サービス付き高齢者向け住宅」が登場しましたが、年齢だけでなく「要介護者・要支援者に限られる」ことから入りたくても入れない場合があります。高齢者の入居に関しては東京の文京区が高齢者・障がい者・一人親の入居に助成を行っていますが、これから検討の必要が出てくる課題といえます。
また入居に関して「困った」ケースには外国人の場合もあります。高額な収入を得て日本で働いている場合には外国人対応に慣れた専門の不動産業者もいますが、問題はそうではない場合です。
家賃の支払いに問題はなくても仲間同士のたまり場になったり、騒音やゴミ出しなどの問題からトラブルになることもあります。日本人の入居者が嫌がって退去する事態にもなりかねません。もちろんすべての外国人を疑う必要はありませんが、高齢者の問題と併せてこれから問われてくる課題といえるでしょう。