人口減少による空き家・空室問題が深刻化しています。管理不全に陥ったマンションは居住環境の低下や治安の悪化などを引き起こし、賃料や土地価格の下落につながることも…。日本の家に訪れている未曽有の危機。『これからのマンションに必要な50の条件』(幻冬舎MC)にて警鐘されていることとは?

「孤独死されたら困る」非情にも思うけれど…

賃貸マンションの借り手にはさまざまな事情を抱えた人がいます。家賃が払えず滞納が続けば、当然退去を宣告することになります。オーナー側からすれば、危険要素を抱えていそうな人には、いくら部屋を埋めたいとはいっても入ってもらいたくないというのが本音でしょう。

 

また超高齢社会の昨今、高齢者が賃貸物件の入居を求める場合もあります。一般的には「今後の収入の状況が心配」「部屋で孤独死でもされたら困る」と高齢になるほど審査が通らず、なかなか入居が決まらない場合が多いといいます。

 

有料老人ホームは高額なところも多いため、資産がなく年金収入頼みの高齢者には難しいことも多いのです。

 

2011年から「サービス付き高齢者向け住宅」が登場しましたが、年齢だけでなく「要介護者・要支援者に限られる」ことから入りたくても入れない場合があります。高齢者の入居に関しては東京の文京区が高齢者・障がい者・一人親の入居に助成を行っていますが、これから検討の必要が出てくる課題といえます。

 

また入居に関して「困った」ケースには外国人の場合もあります。高額な収入を得て日本で働いている場合には外国人対応に慣れた専門の不動産業者もいますが、問題はそうではない場合です。

 

家賃の支払いに問題はなくても仲間同士のたまり場になったり、騒音やゴミ出しなどの問題からトラブルになることもあります。日本人の入居者が嫌がって退去する事態にもなりかねません。もちろんすべての外国人を疑う必要はありませんが、高齢者の問題と併せてこれから問われてくる課題といえるでしょう。

次ページ分譲マンションの「絶望格差」…賃貸でも起こる?
これからのマンションに必要な50の条件

これからのマンションに必要な50の条件

熊澤 茂樹,安井 秀夫

幻冬舎メディアコンサルティング

供給過多により空室リスク・管理不全を回避せよ! マンションの資産価値を高め、数十年先も安定収入を生み出すために知っておくべき50の条件 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、都心部を中心にマンシ…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録