空室が多い理由次第では高収益物件に
不動産が安い理由は、買いたいと思う人があまりいない、つまり人気がないということだ。そこで、まず不動産で人気がない物件の特徴を挙げてみよう。
(1)建物が古い
(2)立地が悪い
(3)空室だらけで家賃収入が少ない
(4)借地権が付いている
(5)土地に接道がなく建て替えができない
(6)事故物件である
(7)特殊な物件である
(8)売主に事情がある
主に以上の8つの理由がある。この8つの理由をさらに分析して、高利回りで運用できる可能性があるか、可能性があるとしたら何がポイントになるかを探ってみよう。
空室だらけで家賃収入が少ない——解決できる原因であれば再生可能
初心者が、空室だらけの収益不動産を買うのは難易度が高い。現金で買えるならまだいいが、融資を受けて買うとなると、現状の家賃収入では返済額をまかなえず、空室が埋まるまで預金を切り崩さないといけなくなる。ビギナーが最初に購入する不動産は、空室があったとしても、現状の家賃収入で、少なくとも借り入れは返済できるものを買うべきだろう。
しかし、難易度が高いからこそ価格が安くなっているわけで、空室が多い理由次第では高収益物件に変えられる可能性もある。その理由が解決できる内容であれば、購入する価値は十分にある。
会員600人以上の家主の勉強会「名古屋大家塾」の塾長を務める石黒博章さんは、格安物件の再生で利回り20%以上を得ている。石黒さんは、不動産会社やインターネット、新聞の情報をもとに収益不動産を探し、気になる物件があれば、まず現地に向かう。ポイントは、その物件の近隣にある不動産会社を複数訪問することにある。
「地元の不動産会社なら満室の阻害要因を把握している。気軽に話してもらえるように時には缶コーヒーなどを渡し、話しやすい雰囲気をつくり出して聞いている」と話す。