医療従事者を悩ます「医療以外の問題」
コロナ対応は短期的に盛り上がる場面がある一方、医療現場では、長期化することを前提として試行錯誤の日々が続いています。これから秋冬にかけて、感染が拡大する可能性があります。乗り切るには医療従事者の負担を軽減しなければなりません。
業務の負担軽減策を進めるのはもちろんですが、それ以外にも方法はあります。たとえばコロナ禍で改めて重要性が高まっているものとして、子育て部門の支援が挙げられます。
筆者の所属するグループでは、子育て関連施設を運営しています。2つの保育園(事業所内保育事業と企業主導型保育事業)と幼稚園、それから小学生の放課後児童クラブです。医療従事者・介護従事者を確保するための方策の1つとして取り組んできたものです。
実際に、「子育て部門が充実している」という理由で入職を決めた職員も数多くいます。0歳から小学校を卒業するまで面倒を見ることができ、また最近では、中学生の指導もできる体制が整ってきています。
保育園を利用しているほとんどがグループ内の職員の子です。幼稚園や放課後児童クラブには、グループとは関係のない地域枠の子も混ざっていますが、やはり多くはグループ内の職員の子です。医療従事者、介護従事者が数多く利用しているのです。
今回のコロナ禍で、子育て部門はどのような動きをしたのでしょうか。コロナが猛威をふるい始めてからの経緯は次のようなものでした。