金融機関の評価が低く、割安で取引される「ある地域」
では簡単に「環八×R16」の解説をしましょう。
環状八号線の正式名称は東京都道311号。東京を走る幹線道路で大田区羽田空港から、世田谷区、杉並区、練馬区、板橋区を経由して北区赤羽に至る環状の都道
R16
国道16号線。横浜市を起点にさいたま市、柏市、千葉市などを環状に結ぶ一般国道
つまり、環八より外側、国道16号線より内側の東京通勤圏を指します。具体的に地名を挙げれば、東京都下の小金井市、武蔵野市、三鷹市、調布市、府中市、西東京市、町田市、八王子市、埼玉県の川口市、戸田市、さいたま市、蕨市、越谷市、千葉県の千葉市、船橋市、柏市、松戸市、浦安市、市川市、神奈川県の川崎市、横浜市、相模原市などです。
このエリアは東京郊外でありながら、都心への通勤も可能となり、底堅い賃貸ニーズがあるにもかかわらず金融機関の評価は低く、割安の価格で取引されています。
このエリアには、バブル期に建てられた、質の高いRC造マンションが多く、それらはメンテナンスをすれば、今でも十分に使えます。
ただし、銀行からの建物の評価は「法定耐用年数」で見られるため、バブル期の建物は高い評価はされません。「法定耐用年数」とは、税法で定められた耐用年数のことで、築年数が経った建物ほど「価値が低い」とされて、まだ十分に使える建物であっても、銀行は「古くて価値がない」とみなします。
その結果、融資額が伸びにくくなり、販売価格に影響します。つまり、それだけ割安で買うチャンスがあるということです。
付け加えれば、同様のマンション(競合物件)がこのエリアに建つ可能性が少ないのもまたメリットです。地主の相続対策向けの木造や軽量鉄骨造の新築アパートは増えても、ある程度の規模を備えたRC造マンションが新築される可能性は限りなく低いでしょう。
というのも近年の建築費の高騰から、新築RC造では採算が合いにくいからです。
こうした物件に対して、新富裕層だからこそ受けられる有利な条件での資金調達を掛け合わせることで、効率的なレバレッジ効果を得られます。そして、労力を要することなく安定収入を手にできるのです。
杉山 浩一
株式会社プラン・ドゥ 代表取締役
宅地建物取引士
マンション管理士
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