「入居率98%以上」を誇る会社は疑わしいワケ
管理会社を選ぶ際に活用したいのが、管理実績です。その会社が公表している管理戸数と入居実績は、一つの判断基準にできます。もちろん、公表している数字が水増しされている可能性もありますが、詐欺にあたるほどの大きな乖離はないはずです。仮に管理戸数1万戸、入居率95%と謳っていたなら、少なくとも管理戸数8000戸、入居率90%以上はあると考えてもいいでしょう。
ただし、入居率98%以上を謳うところには、注意が必要です。なぜなら、引っ越し後のクリーニング期間などを考えれば、98%以上で稼働するのは物理的に無理があるからです。虚偽広告である可能性が高いと思います。
実は私も不動産投資を自ら行っているのですが、その経験からいうと、きちんとしていると思う管理会社は大和リビングです。現在は、管理費に関して家賃の3〜5%の間というのが一般的であり、3%の会社が数多くあるなか、大和リビングは5%に設定しています。それでも顧客が付くのは、BM(Building Management)がしっかりしているからです。具体的には、毎月の建物の状態をきちんと検査して履歴を残し、レポートを提出するなど、細かく管理を行っています。
PM(Property Management)に関しては、前田という会社が好印象です。客付けの技術があるとともに、営業マンが1週間でどんな仕事をしたのかなどの管理レポートをオーナーに提出してくれます。私もそのレポートを見たことがありますが、数百件のFAX営業を行い、飛び込み営業で都内100件をまわったなど、客付けのための努力がしっかりとなされていると感じました。
※本記事は書籍『不動産投資業者のリアル』を抜粋したものです。
藤本 好二
ウィステリア・グループ株式会社
会長兼代表取締役社長