「30年一括借り上げ保証」レオパレスの罪
■「レオパレス21」訴訟で明らかになった、管理会社の闇
投資家が購入した不動産の管理を請け負う、管理会社。入居者募集や建物のメンテナンスなどの管理業務を、他に仕事を抱えている投資家自らが行うというのは現実的ではありません。ほとんどの場合、管理会社に業務委託することになります。
管理会社の系譜を辿ると、大きく二つに分かれます。一つは、もともと建築を手掛けていた会社が管理部門をつくったケース。もう一つは、内装など装飾を行っていた会社が管理事業を始めたというものです。近年は、管理だけに絞って事業を展開する会社も増えてきましたが、源流としてはこの二つになります。
いわゆる「サブリース」にまつわる問題の中心にいるのも、管理会社です。「かぼちゃの馬車」を運営していたスマートデイズも、もともとはその創業者が荒稼ぎをして引退するためにつくったスキームにおける管理会社部門でした。
管理会社のトラブルとして記憶に新しいのが、レオパレス21に対する訴訟です。
同社は「30年一括借り上げ保証」というサブリース契約を謳い、オーナーは入居者の有無にかかわらず安定した家賃収入が得られるというメリットを全面に押し出して管理を請け負っていました。