※写真はイメージです/PIXTA

「かぼちゃの馬車」事件で不動産投資ブーム、終結。ウィステリア・グループ株式会社の代表である藤本好二氏は、書籍『不動産投資業者のリアル』(幻冬舎MC)にて、新築1R業者・客付仲介会社・管理会社・買取販売会社をはじめ、ブームの陰で暗躍していた「極悪な業者」の実態を大暴露している。

「とりあえず有名な大手に頼めば安心」は真実か?

しかし悪徳管理会社は、この条項を10カ月や1年と設定しがちです。その結果、3カ月前に通知しているにもかかわらず、7カ月分の違約金を支払わねばならない、ということが起きてきます。解除制限が半年以上先になっていたら、怪しいと思っていいでしょう。

 

■「大手管理会社」だから優秀とは限らない

 

こうした悪徳管理会社にあたらないようにするには、いったいどうしたらいいのか。とりあえず有名な大手に頼めば、果たして安心でしょうか。

 

確かにCMを流すような大手企業は、有名タレントを起用し、出てくる部屋もおしゃれです。しかしその視点はあくまで入居者目線であり、投資家のそれではありません。入居者にとって魅力的なもの、例えば仲介手数料無料やセキュリティの高さ、選べる壁紙などは、すべてオーナーが費用を負担するものです。

 

そもそもCMを流している費用自体も、オーナーの懐から出ているわけです。

 

管理会社の選択を、「おしゃれ」「有名」といった「なんとなく」のイメージで決めてしまう投資家もいますが、それだとたとえ悪徳業者ではなくとも管理コストばかりかさみ、賃貸経営を圧迫する原因になる可能性もあります。

 

とはいえ、組織の規模というのは、悪徳管理業者を避けるという意味においては非常に重要な目安になります。知名度はさておき、管理戸数が5000、1万という会社はそれなりに信頼できます。

 

その理由は、まずマンパワーがあること。管理というのは、きちんとした会社なら24時間態勢で行っていますが、組織が大きければそれにかけられる人手も多くなり、無理をする必要がありません。また、大会社であれば企業としての社会的信頼もそれなりに醸成されていることから、自社の信頼を守るためにも、悪質な行為はしないはずです。

 

そして、管理会社はスケールによって業績が大きく変わります。例えば、エアコンを買い替えるにしても、規模の大きな管理会社はスケールメリットで安く仕入れることができ、結果的にオーナーの出費も抑えられます。家賃保証の範囲も、管理戸数の多い管理会社ほど、保証会社から大きな保証を受けられますから、その点でも安心です。

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不動産投資業者のリアル

不動産投資業者のリアル

藤本 好二

幻冬舎メディアコンサルティング

「かぼちゃの馬車」事件で不動産投資ブーム、終結。 新築1R業者、客付仲介会社、管理会社、買取販売会社。ブームの陰で暗躍していた「極悪な業者」の実態を大暴露。

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