どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、JR山手線と東京メトロ南北線「駒込」。

 

昔ながらの下町の風情が残る一方で、駅から離れた一角には、「旧山の手」といわれる高級住宅街も広がっています。戸建て中心で、賃貸住宅は多くありません。またコンビニなども少なく不便に感じるエリアですが、静かな環境がいいという人には向いています。

山手線沿線のなかでは、リーズナブルな家賃水準

「駒込」駅徒歩10分圏内の1Kの平均家賃は7.36万円、11分を超えると専有面積の広い物件が多くなることもあり、7.7万円。東京都豊島区の同条件、駅徒歩10分圏内の平均家賃は7.21万円、11分を超えると6.9万円(図表1)。「駒込」周辺は、豊島区の平均と比べると高い水準にありますが、1Kの平均家賃が7万円台と、山手線沿線駅と考えれば魅力的な値段です。

 

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出所:公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合 会調べ(8月24日時点) ※単位は万円
[図表1]「駒込」駅周辺の平均家賃 出所:公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合
会調べ(8月24日時点)
※単位は万円

 

厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によると、都内勤務の男性会社員の平均月給は、25~29歳で27.5万円、30~34歳で34.1万円です(図表2)。企業規模によって平均給与は異なりますが、そこから住民税や所得税などを差し引いた手取り額の1/3以内を適正家賃と考えると、都内勤務20代後半は6.9万円、都内勤務30代前半は8.5万円です。

 

出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 ※10名以上の企業対象 ※数値は所定内給与額 ※単位は万円
[図表2]20代後半、30代前半の平均月給 出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
※10名以上の企業対象
※数値は所定内給与額
※単位は万円

 

平均給与から考えると、「駒込」駅周辺は、20代会社員では、適正家賃を少々超えてしまう家賃水準ですが、それでも十分魅力的な家賃水準です。大手検索サイトで、20代会社員の適正家賃内、駅徒歩10分圏内で見つかる単身者用の物件は、築40〜50年程度の築古物件になってしまいますが、30代の適正家賃程度まで条件を広げると、新築含む築5年以内の築浅物件も見つけることができます。築浅物件は、オートロック、風呂・トイレ別など、昨今の賃貸ニーズを考えて物件が多く、居住性も担保されています。

 

また交通の利便性も見逃せません。山手線利用で「池袋」7分、「新宿」17分、「東京」19分、東京メトロ南北線利用で「後楽園」7分、「麻布十番」25分(所要時間は平日8時に「駒込」を出発した場合の目安)。南北線、東急電鉄目黒線や埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線と直通運転を行っているので、神奈川県や埼玉県方面への移動もスムーズです。

 

また道路は南北に本郷通りが走り、高級住宅地とされているエリアは、道幅も確保されていて良好です。しかしそのほかのエリアは道幅は狭く、また高低差があり坂道も多いので、内見の際には、周辺の道路事情のチェックは必須です。

 

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次ページ店の分布に偏りはあるものの、生活環境は良好

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