大和証券、日興証券、野村證券を渡り歩いた原田茂行氏は、顧客資産を1660万円を12億5000万円まで増やした投資のスペシャリストです。投資を毛嫌いする日本人も多いですが、同氏は書籍『株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座』(幻冬舎MC)にて、日本人の抱える大きな矛盾を指摘しています。

お金「だけ」を持ち続けると、日に日に損をする?

借金というリスクを大いに含んだ決断も、時には大切です。家を買う際も、大きなリターンが得られる本当に住みたい家に出会えたのであれば、思い切ってローンを組んで購入を決めるべきでしょう。

 

投資においても、例えば信用取引は借金をして行う投資方法になります。非常にリスクは高いのですが、リターンが十分に見込めると判断し、「勝負するときだ」と感じたらやるべきだというのが持論です。私もここぞというときは顧客に対し信用取引を勧め、これまで資産を増やすことに成功しています。もちろんこの時も、リスクを抑えるための分散投資を徹底しています。

 

■余裕資金で投資すべし~お金を持つリスク

 

ここ10年ほどで「モノ」の値段がじわじわと上がっています。これは裏を返せば、お金の価値が下がってきているという、インフレの景況を意味していることになります。国策としても、現在は国全体がインフレになるように動いています。

 

「資産保有なら貯金が安泰で確実」と考える人がいますが、お金の価値が下がっている現状を加味すると、お金「だけ」を持ち続けることは日に日に損してしまっていることにも近いのです。

 

銀行に預金していても金利は雀の涙。これが3%や4%の高金利なら話は別ですが、預金ばかりしているのはベストな資産運用とはいえません。資産をお金だけで保有しておくことのリスクは十分に知っておくべきでしょう。

 

■ライフステージで変わる余裕資金

 

投資は余裕資金で行いましょう。これはよく耳にする言葉です。ただ「余裕資金とは何であるか」というのは、あまり言及されていない印象です。

 

余裕資金とはつまり「使う予定のないお金」です。車や家や結婚や教育、もしくは入院や手術など万が一の時用として貯めているお金は、使う予定のあるお金に該当するので、投資に回すことはリスクが高くお勧めできません。貯金すべてを余裕資金とみなす人もいますが、それは危険を伴う考え方です。

 

余裕資金はライフステージによっても変わります。さらに、余裕資金に対して投資にかける割合というのも、ライフステージ次第で上下するでしょう。

 

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株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座

株オタクの現役IFAが指南!本当に儲かる「株」講座

原田 茂行

幻冬舎メディアコンサルティング

オタク的に株を愛する著者が導き出した「足で稼ぐ」投資とは――ヘタなテクニカル分析は時間とお金のムダ!? 「推し銘柄」は決算説明会や展示会でこそ出会える! 過去の波乱相場から学ぶ株式の正攻法や投資に失敗する人の共通…

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