どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身の会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、京浜東北線の「大井町」駅。

メディアで紹介され人気上昇…駅東口に残る横丁

「大井町」駅は東京都品川区にある、JR京浜東北・根岸線、東急電鉄大井町線、東京臨海高速鉄道りんかい線の3線が接続するターミナル駅です。JRの乗車数は1日10万人程度、大井町線の乗降車数は14万人、りんかい線4万5,000人ほど。

 

駅があるのは品川区大井ですが、品川区にはそのほか、北を除いた、東大井、西大井があります。地名の由来は諸説ありますが、その1つが、字義の通り、井戸に関連するのでは、という説。由来となった井戸は、品川区大井の光福寺のものだといわれています。

 

 

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大井町は品川区の中核とされ、大井町線沿いを歩いていくと品川区役所があります。そのすぐ横には、劇団四季専用劇場「キャッツ・シアター」と、サーフィンやパデルなど8種類のスポーツが体験できるエンターテイメント施設「スポル品川大井町」があります。残念ながら、「大井町駅周辺地区まちづくり構想」による大井町再開発により、2021年でのクローズが発表されていますが、また新しい街が誕生すると期待されています。

 

大井町一帯は、鉄道の開通により発展してきましたが、太平洋戦争の空襲によって焼け野原に。戦後は駅周辺に闇市が広がりましたが、再整備することで発展してきました。駅ビルには「アトレ大井町」、駅東口には「西友 大井町店」、西口には「阪急大井町ガーデン」「イトーヨーカドー 大井町店」があります。また駅を中心に「大井町銀座商店街」「大井すずらん通り商店街」「大井東口商店街」「大井サンピア商店街」など個性豊かな9つもの商店街が広がり、常ににぎわいをみせています。

 

品川区の行政、商業の中心である大井町ですが、一方で魅力となっているのが、闇市の名残がいまなお残っている、駅東口の「東小路飲食店街」と「平和小路」です。街ブラのテレビ番組で何度も取り上げられたり、人気ドラマ『孤独のグルメ Season3』の最終回で取り上げられたりと、大井町で一番ホットなエリアです。立ち飲み系から、昔ながらの街の食堂、激安の寿司店など、小さな個店が無数にひしめきあっています。以前はいわゆる“おやじ”が集うエリアでしたが、メディアでの露出が高まるにつれて、最近は女性の1人飲み客もちらほら。素朴な雰囲気はそのままに、おしゃれなワインバーやビストロも増え、選択肢がさらに広がっています。

 

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