どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身の会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、東京メトロ日比谷線「六本木」駅。

大規模な再開発で「夜の街」から「大人の街」へ

「六本木」駅は東京都港区にある、東京メトロ日比谷線と都営地下鉄大江戸線の接続駅です。1日の乗降客は日比谷線は14万人ほど、大江戸線は10万人ほど。2000年に大江戸線が開通した際には、駅が地下5〜7階という深さにあり、「地上に出るのに何分かかるんだ!」と話題になりましたが、複数路線に乗り継げるという大江戸線の利便性から、乗降客は順調に増えています。

 

六本木という地名がついた理由には諸説あります。有力なのが、名前の通り6本の松があったから、というのと、江戸時代に青木氏、一柳氏、上杉氏、片桐氏、朽木氏、高木氏と、“木”にまつわる名前の6氏の大名屋敷があったからというものです。

 

 

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六本木といえば、バブルのころ、1万円札をひらひらさせてタクシーを停めるサラリーマンの画が印象的なこともあり、「眠らない街」といった夜の街のイメージが強いでしょう。確かにいまでも、バーやクラブ、風俗店など、いわゆる夜の店が多く、ギラついた印象が定着しています。一方で、2003年に六本木ヒルズ、2007年に東京ミッドタウンと、大規模な再開発が相次ぎ、オフィスビルが大量に供給されたことで、オフィス街というイメージも強くなりました。

 

また近年の六本木で外せないのが、アート。六本木ヒルズには森美術館を併設し、2007年には国立新美術館がオープンし、六本木=アートというイメージも定着しました。

 

元々、各国の大使館が集まり、国際色豊かな六本木ですが、昨今は、再開発により、街のグラデーションはさらに鮮やかに。大人が集うハイセンスな街へと変貌を遂げています。

 

六本木の交差点
六本木の交差点

 

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