前回は、不動産会社の選び方などを説明しました。今回は、医師が不動産を所有することで得られる「節税効果」について、実際のケースを交えながら見ていきましょう。

医師は収入が高い分、多額の税金を納めることに・・・

これから資産を築くにあたって、不動産投資はとても重要な役割を果たします。とはいえ、いきなり資産形成といわれてもピンとこない人もいるかもしれません。そんな人は、もっと身近な不動産所有による節税効果について考えてみましょう。

 

皆さんは今、毎年いくら税金を払っているかご存知ですか? 私たちが資産運用のコンサルティングを行っている医師の皆さんに、払っている税金の額をお伝えすると一様に驚かれます。医師の皆さんは収入が高いぶん、実は多額の税金を納めているのです。そこで、私がある医師にご提案した節税の例(下記図表参照)をご紹介しましょう。

 

 

その医師は、年収約1600万円で奥さんが専業主婦、子どもがいませんでした。この場合、所得から給与所得控除を引いた額が1345万円となります。

 

ここから配偶者控除、生命保険控除、社会保険控除などの各種控除を引くと、所得税が約217万円、住民税が約113万円となり、合計約330万円です。つまり、何もしない場合は約1600万円という年収の約1/5は税金として納めなくてはならないというわけです。

 

物件を購入することで、支出の一部が経費と認められる

私がこの医師にオススメしたのは、自己資金200万円に銀行から1800万円の融資を受けて2000万円の物件を購入するというプランです。物件を購入すると、物件購入にあたって必要な支出の一部、金利、減価償却費、雑費などが経費として認められます。そのため、資産を持つ反面で、節税もできるのです。

 

まず、建物価格は1400万円なので、その70%が柱や壁などの躯体価格、30%が電気や給排水設備などの付帯設備価格となります。躯体価格は約980万円、付帯設備価格は340万2000円です。このそれぞれの減価償却費が約21万円、約70万円となり、合計約91万円が経費となります。

 

また、物件購入資金として1800万円を銀行から借入れたので金利は45万円ですが、そこから土地金利にあたる約13万円を引いた残りの32万円が経費となります。さらに、購入時の登記代や管理委託手数料、管理費・修繕費、火災保険料などに加えて、物件を見学する際の交通費や宿泊費といった雑費も経費となるため、減価償却費や金利経費とあわせると総額は約241万円になりました。

 

ただ、この物件は1カ月7万8000円の賃貸物件として貸しており、年間の家賃収入が93万6000円あります。そこで、経費の合計から家賃収入を引いた残りの約147万円分のマイナスを給与所得から引くことができるのです。

 

そうやって再計算すると、所得税は約168万円、住民税は98万円となり、納める税金の総額は約266万円。実に約64万円の節税を実現できました。これは何もしなければ税金として納めなくてはならないお金です。

 

そんな税金の還付金を繰上げ返済へまわせば、より早く不労所得を得ることができるようになります。これはあくまでもほんの一例ですが、不動産という資産を手にすると同時に節税まで実現できるのが不動産投資なのです。

 

 

不動産を購入することは、節税効果だけに限らず、将来的に子どもが巣立った後の住まいとしても、あるいはお子さんたちへ残す資産としても重宝します。もちろん、マンションの一室を利用して、将来的に医院やクリニックなどを開業することも不可能ではありません。一人ひとり異なる出口戦略や家族構成、ライフスタイルにあわせて最大限に節税し、同時に資産形成を実現する。それが私の考える不動産投資なのです。

 

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本連載は、2013年8月25日刊行の書籍『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

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大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

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