前回は、銀行の融資金額がどのような基準で決定されるのかを説明しました。今回は「医師という特権」を持つメリットを資金調達の面でも見ていきます。

年収の高い外資系の会社員より融資が受けやすい!?

筆者が不動産投資のアドバイスをしている医師のケースをご紹介しましょう。

 

彼は年収1000万円で独身。住宅ローンはなく、預金や投資信託などで約2500万円の金融資産を所有しています。

 

余談ですが、融資に関しては妻帯者と単身者を比較すると妻帯者のほうが有利です。妻も働いて稼ぐことができるとみなされるからです。アパートローンなどでは連帯保証人を求められることが多いのが実情ですが、妻帯者であれば奥さんを連帯保証人にすることができます。

 

話を戻して、この医師とはいろいろと話をしているなかで、物件価格1億円のマンションを運用してみてはどうか、という話になりました。これだけの好条件なら、金融機関はどこでも融資してくれるでしょう。

 

とはいえ、やはり銀行へ融資の相談に行く際には不動産会社などの紹介で行くのがベストです。銀行の融資担当者はお金を貸すことが仕事で、それが自分の成績になるとはいえ、信用は大切。しかるべきルートで紹介してもらって行くようにしましょう。

 

医師は自分にとってどれが得なのか、という視点でローンを選ぶことができます。つまり、投資において重要な金利と融資期間から、有利な資金調達先を選べるというわけです。この医師のケースであれば、最初の物件を購入する時に頭金を2割程度入れておき、家賃収入できちんとローン返済を進めておけば2〜3年でさらに大型物件への投資が可能になります。こうなると、もう資産は雪だるま式に際限なく増えていくというわけです。

 

現在では、年収の高い外資系企業の会社員よりも、年収の低い医師のほうが融資を受けやすいと言われています。個人で借りるアパートローンはパッケージ型で、融資額は年収の10倍程度が上限。つまり、年収1000万円の会社員であれば、1億円くらいまでしか借りることができません。ところが、金融機関によっても異なりますが、医師であれば、およそ25倍前後までは融資が受けられるというところも少なくないのです。

 

もちろん、不動産への融資だけではなく、開業する時には開業資金を借りることができるのも医師ならではのメリットと言えるかもしれません。独立行政法人福祉医療機構をはじめ、医師信用組合、国民生活金融公庫、自治体の創業支援融資制度など、さまざまな制度融資を活用すれば、固定金利で有利に資金を調達することも可能です。さらに、資産管理会社などの法人格にすれば、法人融資の扱いとなり、信用保証協会が利用しやすくなります。

 

つまり医師という肩書きは、資金調達の際にもその威力を思う存分に発揮してくれるというわけなのです。

 

年収1000万円を超えたら「法人化」の検討を

ここまで融資について詳しく書いてきましたが、注意しておきたいのは、所得税の税率なども視野に入れた真の意味での資産形成です。

 

たとえば、個人の年収は1800万円を超えると最高税率40%が適用され、住民税10%を合わせると収入の半分が税金となってしまいます。こうなると、必要経費として計上できる建物の減価償却費の割合なども大切になってきます。

 

もちろん法人化も視野に入れておく必要があるでしょう。現在、法人税率が引き下げられている一方で、個人所得税の最高税率は2015年に45%へ引き上げられることが決まっています。つまり、個人は増税、法人は減税という方向へ向かっているといえるのです。

 

これから不動産投資を行う場合には、給与所得が年収1000万円を超えるくらいから、法人化の検討は必須といえそうです。

 

 

本連載は、2013年8月25日刊行の書籍『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

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