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PoWとPoSのハイブリッド方式を導入した「ピアコイン」の概要

前回は、ビットコインにDNS機能を付加した「ネームコイン」の概要を解説しました。今回は、PoWとPoSのハイブリッド方式を導入した「ピアコイン」の概要を説明します。

インフレの抑止力となる仕組みも

ピアコイン(Peercoin)は、「Primecoin」を開発した「SunnyKing(サニーキング)」と呼ばれる開発者集団によって開発され、MITのライセンスのもとで公開されています。ビットコインをもとにしたアルトコインの中では最初にプルーフ・オブ・ステーク(ProofofStake、PoS)の仕組みを導入しており、PoWとPoSのハイブリッド方式でブロックチェーンのネットワークを支えています。

 

ピアコインのPoSは、コインの保有量が多くまた長く保有しているほど、マイニングがしやすくなるように設計されています。年間で保有量の約1%がPoSのブロック報酬として受け取れますが、最低30日以上コインを保有していなければ、PoSブロックのマイニングはできません。

 

また、ピアコインは設定された取引手数料の一部がマイナーの手に渡らず破棄されるのも特徴の1つです。これは、PoSにおけるピアコインの発行量に上限がないことから起こるであろうインフレの抑止力となっています(ピアコインのインフレ率は、毎年1%増となるように調整されているといわれています)。

 

[プライムコイン(Primecoin)]

プライムコインは、ピアコインを開発したチームによって開発されました。名前にprime(素数)という言葉が入っています。その理由は、マイニング時に特定の素数の計算を行うことに由来しています。また、ハッシュ関数による暗号化を用いない初の暗号通貨としても知られています。

「Proof of Stake」が開発された理由とは?

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work、PoW)の問題を解決するために、プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake、PoS)が開発されました。

 

ブロックチェーンの改ざんや不正の防止を行うPoWの仕組みは、その分散型のシステムの問題点の1つとして、コンピューターに膨大な計算を課すことによる電力の大量消費が指摘されています。そのためネットワークの運営コストが増大し、結果としてコインのインフレーションや取引手数料の増加に繋がることから、利用ユーザーの負担が増加すると考えられていました。

 

PoSの概念自体は、2010年段階からビットコインコミュニティ内で議論されており、その後ピアコインをはじめとする様々な暗号通貨において実用化されるに至りました。

 

【基本情報】

名称:Peercoin

呼び方:ピアコイン

コード:PPC

暗号化方式:SHA-256

コンセンサスアルゴリズム:PoW/PoS

承認目安時間:約10分

上限発行量:上限なし

アルタアップス株式会社 代表取締役CEO

1993年生まれ、大阪府出身。京都大学在学中にAltaApps株式会社を創業し、仮想通貨のウォレットアプリ開発やブロックチェーンに係るコンサルティングを行う。現在は、株式会社Gincoの代表取締役として、仮想通貨時代の新たな銀行の構築を目指す。また、株式会社OnokuwaのCSOとしても参画。著書に『ブロックチェーン入門』(ベスト新書)、『一冊でまるわかり暗号通貨2016~2017』(幻冬舎)など。

著者紹介

連載初心者のための「暗号通貨」入門

本連載は、2016年11月24日刊行の書籍『一冊でまるわかり 暗号通貨 2016~2017』から抜粋したものです。その後の法律、税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

 

一冊でまるわかり 暗号通貨2016~2017

一冊でまるわかり 暗号通貨2016~2017

森川 夢佑斗

幻冬舎メディアコンサルティング

電気代を暗号通貨で支払えるようになる――こんなニュースが伝えられるなど、「暗号通過経済」の到来が間近になっている。本書は「ビットコイン」をはじめとする暗号通貨やそれを支えるブロックチェーンについて、興味を持って…

 

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