労働力不足でも、正社員の給料は上がらないかも…
「賃金が上がるなら、支払い金利が増えても大丈夫だろう」と考えているサラリーマン(サラリーウーマンや公務員等を含む、以下同様)も多いでしょうが、それは危険な考え方かもしれません。賃金が上がるのは、非正規労働者と若手サラリーマンだけで、中高年サラリーマンの給料はあまり上がらないかもしれないからです。
筆者の好きな言葉は「相手の立場で考える」ですから、企業経営者の視点で考えてみましょう。アルバイトやパートなどの非正規労働者は、時給を引き上げないと人が集まらないですし、悪くすると今の従業員も他社に移ってしまうかもしれません。従って、労働力が希少になると非正規労働者の時給は順調に上がっていくでしょう。新入社員の初任給も、採用難を反映して順調に上がるでしょうから、それにつれて若手サラリーマンの給料も上がるでしょう。しかし、中高年サラリーマンは「給料を上げなくても退職しないだろう」ということで、賃上げ率が若手より大幅に低くなるかもしれないのです。
固定金利が高い分は「保険料」とも考えられる
筆者が固定金利を勧める理由として、固定金利と変動金利の差が小さいことも挙げられます。この差を「将来大幅に短期金利が上がった時に高い金利を払わなくてよいための保険料」だと考えると、安い保険料で大きな安心が買えるということになります。
現在が低金利時代だということも、理由の1つです。「将来、短期金利が大幅に低下していくならば、変動金利の方が得だ」というのが理屈なのですが、現在の短期金利はかなり低いので、今後大幅に下がっていくことは考えられないのです。したがって、変動金利で借りることのメリットは比較的小さいわけで、それなら固定金利で借りることで金利が上がる分を保険料だと割り切ることが容易になるでしょう。
本稿は以上です。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。
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塚崎 公義
経済評論家
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