副首都構想で変わるか? 東京都への税収集中と地方税の偏在問題
(※写真はイメージです/PIXTA)
東京都に税収が集中する一方、周辺自治体との間では、福祉や教育などの行政サービスを支える財源の格差が課題となっています。これまでも税収の偏在を是正するための制度改革が行われてきましたが、抜本的な解決には至っていません。副首都構想を契機に、東京都に集中する税収をどのように配分し、地方の財源を確保していくのか。これまでの改革の経緯を振り返りながら、地方税の偏在是正に向けた課題と今後の可能性を考えます。
東京都の歳入構造から見える財源の実態
東京都の財政を考える際には、税収だけでなく、税収以外の歳入にも目を向ける必要があります。
東京都の歳入のうち、繰入金、諸収入、財産収入などの「その他」に分類される収入は、令和4年度に約2兆円に上りました。これは、埼玉県の税収の約2倍に相当します。
地方税の偏在是正をめぐる議論では、税収の地域間格差だけでなく、自治体ごとの歳入構造や行政需要も踏まえた検討が求められます。副首都構想を契機として、国と地方、さらには地方自治体間の財源配分のあり方を改めて問い直す必要があるのではないでしょうか。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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国際課税研究所首席研究員 博士(会計学)。
中央大学大学院商学研究科修士課程修了。昭和50年東京国税局に勤務、平成2年退職。産能短期大学助教授、日本大学商学部助教授、教授を経て平成14年中央大学商学部教授(平成30年退職)。税務大学校講師、専修大学商学研究科非常勤講師、慶應義塾大学法学研究科非常勤講師、新潟産業大学経済学部非常勤講師、武蔵大学経済学部非常勤講師を歴任。
著書に『国際課税と租税条約』(ぎょうせい、第1回租税資料館賞受賞)、『租税条約の論点』(中央経済社、第26回日本公認会計士協会学術賞)、『移転価格税制の理論』(中央経済社) 、『詳解日米租税条約』(中央経済社)など。
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