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消費税導入の議論は1970年代から始まっていた
消費税減税法案が臨時国会で審議され、消費税に注目が集まると、これまで議論されてきた事項が蒸し返されることもあります。その一例が、日本の消費税法のルーツは欧州の付加価値税(VAT)なのかという、いわゆる「そもそも論」です。
日本の消費税が施行されたのは1989年です。施行から約40年が経過し、立法当時を知る国会・政府関係者も少なくなりつつあります。
日本で消費税が政治上の争点となったのは、大平内閣の時代に導入が検討された一般消費税です。1979年1月、同内閣は財政再建を目的とした一般消費税の導入を閣議決定しました。
この時期、隣国の韓国では、1977年7月1日に付加価値税が導入されています。韓国では1970年代後半、従来から存在していた複数の間接税を整理し、より広く課税できる仕組みとして付加価値税が導入されました。このことから、日本の消費税導入に韓国の税制が影響したのではないかという意見もありました。
確かに、韓国での導入が1977年、日本の一般消費税の導入が閣議決定されたのが1979年ですから、韓国の影響があったのではないかという見方にも、時系列上の根拠はあります。
しかし、政府税制調査会の1977年および1979年の答申でも、一般消費税について議論されています。1978年12月の税制調査会による「昭和54年度の税制改正に関する答申」には、別紙として「一般消費税大綱」が添付されています。この答申で示された一般消費税は、EC型付加価値税をベースとしたもので、当初案の税率は5%でした。
欧州型付加価値税をベースにした日本の消費税
1989年に施行された消費税は、事業者の負担軽減などに配慮し、インボイス方式ではなく帳簿方式を採用したほか、簡易課税制度、限界控除制度、免税事業者制度などを設けました。
その結果、EC型付加価値税をベースとしながらも、日本独自の仕組みを備えた消費税となったのです。
