10月5日に召集される臨時国会に、食料品の消費税減税に関する法案が提出されます。所得に連動した給付制度では、政府内に総合調整本部を設置し、給付対象となる所得金額の上限などを政令で定める方向です。一方、単年度で約5兆円、2年間で約10兆円ともされる財源については、「赤字国債に頼らず、歳出・歳入の見直しで確保する」とされています。法案の概要が見えてきたなか、国会審議では何が焦点となるのでしょうか。消費減税の決定を受け、『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』を緊急出版した矢内一好氏が詳しく解説します。
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「約6,000億円」の所得連動給付、制度を担当する本部を設置
10月5日に召集される臨時国会へ政府が提出する、食料品の消費税減税に係る法案の概要が報道されました。
内容として目新しいものは、所得連動給付について、政府内(内閣府)に制度を担当する本部(総合調整本部)を設置することです。
所得に連動する給付の財源は約6,000億円といわれており、勤労所得の金額上限が注目されています。その金額等については、政令で定めるとしています。
給付対象となる所得上限は「政令」で決定へ
法律ではなく政令とすることで、金額は閣議決定によって決められることになります。
所得連動給付については、地方との関連もあることから、本部が国と地方の調整を担うことになるのでしょう。
また、所得金額については、ある程度柔軟に対応できるようにするとの配慮から、国会の議決を必要としない政令としたものと思われます。
今後、実際にどの所得水準を上限とするのかが、制度の対象者を左右する重要なポイントになりそうです。
国際課税研究所首席研究員 博士(会計学)。
中央大学大学院商学研究科修士課程修了。昭和50年東京国税局に勤務、平成2年退職。産能短期大学助教授、日本大学商学部助教授、教授を経て平成14年中央大学商学部教授(平成30年退職)。税務大学校講師、専修大学商学研究科非常勤講師、慶應義塾大学法学研究科非常勤講師、新潟産業大学経済学部非常勤講師、武蔵大学経済学部非常勤講師を歴任。
著書に『国際課税と租税条約』(ぎょうせい、第1回租税資料館賞受賞)、『租税条約の論点』(中央経済社、第26回日本公認会計士協会学術賞)、『移転価格税制の理論』(中央経済社) 、『詳解日米租税条約』(中央経済社)など。
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