10月5日に召集される臨時国会に、食料品の消費税減税に関する法案が提出されます。所得に連動した給付制度では、政府内に総合調整本部を設置し、給付対象となる所得金額の上限などを政令で定める方向です。一方、単年度で約5兆円、2年間で約10兆円ともされる財源については、「赤字国債に頼らず、歳出・歳入の見直しで確保する」とされています。法案の概要が見えてきたなか、国会審議では何が焦点となるのでしょうか。消費減税の決定を受け、『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』を緊急出版した矢内一好氏が詳しく解説します。
レジ改修費など、事業者への支援策は政省令で具体化か
すでに報道されているレジ改修費への援助については、予備費を充てるといわれています。
また、食料品を扱う事業者に対する補助等の詳細については、政省令に記述されるものと思われます。
今回の改正については、2026年9月15日に大綱が閣議決定され、国税庁からQ&Aも公表されています。その結果、改正法案の輪郭は想定できますが、細部については、今後、政省令や国会審議等で明らかになるものと思われます。
つまり、現時点で制度の大枠は見えてきていますが、実際に事業者や国民にどのような影響が及ぶのかを判断するには、今後示される詳細な制度設計を確認する必要があります。
財源は「赤字国債に頼らず」…約10兆円をどう確保するのか
財源については、「赤字国債に頼らず、歳出・歳入の見直しで確保する」とのことですから、国会の審議では、繰り返し質問が及ぶものと思われます。
しかし、日本の財政当局のプロたちは、きっちり帳尻を合わせてくるものと思われます。
単年度で約5兆円、2年間で約10兆円となりますが、政府は、インフレ等に起因する税収の上振れを当てにするようなことはないものと思われます。
食料品の消費税減税によって生じる財政負担を、どの歳出の見直しや歳入の確保によって賄うのか。その具体的な内容は、今後の国会審議における大きな論点になるでしょう。
国際課税研究所首席研究員 博士(会計学)。
中央大学大学院商学研究科修士課程修了。昭和50年東京国税局に勤務、平成2年退職。産能短期大学助教授、日本大学商学部助教授、教授を経て平成14年中央大学商学部教授(平成30年退職)。税務大学校講師、専修大学商学研究科非常勤講師、慶應義塾大学法学研究科非常勤講師、新潟産業大学経済学部非常勤講師、武蔵大学経済学部非常勤講師を歴任。
著書に『国際課税と租税条約』(ぎょうせい、第1回租税資料館賞受賞)、『租税条約の論点』(中央経済社、第26回日本公認会計士協会学術賞)、『移転価格税制の理論』(中央経済社) 、『詳解日米租税条約』(中央経済社)など。
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『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』
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