「学生だから申告不要」は誤解? Form 8843にも注意
米国留学で特に注意したいのが、「学生だから税金の申告は必要ない」と考えてしまうことです。
税法上の非居住者であっても、米国内で所得を得ていれば、申告が必要になる場合があります。
つまり、申告義務があるかどうかと、実際に税金を支払うかどうかは別の問題です。
また、一定の学生ビザ保有者が税法上の「Exempt Individual」として扱われる場合、その立場を確認するためにIRS(米国内国歳入庁)へ「Form 8843」を提出します。
Form 8843は、所得に対する税額を計算するための一般的な申告書とは異なり、米国滞在日数の取り扱いなど、税法上の居住者判定に関する情報をIRSに提出するための書類です。
さらに、留学生にとって見落としやすいのが奨学金です。
日本では非課税となる一定の奨学金であっても、米国では同じ扱いになるとは限りません。授業料や必要な教材費などに充てられる一定の奨学金は非課税となる場合がある一方、生活費などに充てられる部分が課税所得となる場合もあります。
加えて、米国では連邦税とは別に州税があり、州によってルールが異なります。
米国留学では「ビザ」と「税務」を分けて考える
米国留学を予定している人は、大学や学費、ビザの手続きだけでなく、税務についても事前に確認しておくことが重要です。
特に確認したいのは、ビザの滞在期間、税法上の居住者・非居住者の判定、所得の申告義務、Form 8843の提出、奨学金の取り扱い、そして州税です。
「学生だから税金とは無関係」と考えるのではなく、移民・ビザのルールと税法は別物であることを理解しておく必要があります。
留学生活そのものに加え、卒業後の就職や進学まで見据えるのであれば、滞在資格と税務上の取り扱いをそれぞれ確認しておくことが、思わぬトラブルを避けるうえで重要になります。
奥村 眞吾
税理士法人奥村会計事務所
代表
ゴールドオンライン・エクスクルーシブ倶楽部が
主催する「資産家」のためのセミナー・イベント
【9月29日(火)開催】
こんな時、相続した不動産はどうなる?
不動産の評価はどうなる、住宅ローンがある、
相続時の登記や税金は…弁護士が対応策を一挙解説
【9月29日(火)開催】
不動産オーナー必見!利回りより大切な「税引後の手残り」
税理士が解説する“不動産×金融資産”の最適バランスと投資税務
【9月30日(水)開催】
「スマホの中の遺産」家族は見つけられますか?
“エンディングノート”で残す、デジタル遺産・収益不動産・相続財産情報
【AI時代の「家族承継」実践編】
【10月1日(木)開催】
オルカン、S&P500…「NISA」の最適な投資対象とは
金融資産1億円以上の方だからできる活用法
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

