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食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実
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「1%減税」だけでは終わらない…今回の大綱が示した税制改革の全体像
9月に『食料品消費税1% 減税×給付付き税額控除の真実』を刊行した矢内一好氏は「食料品の消費税率引き下げだけでなく、その後の給付付き税額控除まで含めた制度設計が重要になる。具体的な支援額や所得基準、減税による税収減をどう補うのかなど、これから詰めなければならない論点も残されている」という。
今回の特例の対象となるのは、現在の軽減税率8%が適用されている飲食料品だ。2027年4月からは、これらの消費税率を1%とする。国税分が0.78%、地方消費税分が0.22%で、合計1%となる。
ただし、消費税率が7ポイント下がった分だけ、店頭価格がそのまま下がるとは限らない。食品の価格は原材料費や物流費、人件費などにも左右されるからだ。
また、今回の措置は2年間の時限的な特例である。2029年4月には再び8%に戻る予定となっている。そのため、家計への影響を見る際には「1%になること」だけでなく、「2年後に8%に戻ること」まで含めて考える必要がある。
実は大きい「事業者側」の変更
消費者にとっては税率が下がるだけに見えるが、事業者にとっては対応すべきことが多い。
税率が変われば、商品の価格表示だけでなく、レジや会計システム、請求書などの処理も変更する必要がある。
インボイス制度のもとでは、適格請求書などに記載する適用税率についても、対象となる飲食料品には1%を記載することになる。
さらに問題になるのが、簡易課税制度を利用している事業者だ。簡易課税では、実際の仕入額を使わず、業種ごとに定められた「みなし仕入率」を使って仕入税額控除を計算する。ところが、販売する食品の税率だけが8%から1%になると、仕入れにかかる消費税との関係から、通常の計算方法では事業者に過度な負担が生じる可能性がある。
そこで今回の制度では、1%の特例対象となる飲食料品の売上について、売上にかかる消費税額と同額を仕入税額控除の額とする特例を設ける。
このほか、納税額が減少する事業者の中間申告についても特例を設ける。
「食料品の消費税を1%にするという政策は、税率を変更するだけでは終わらない。事業者にとっては、税務処理を含めたシステム対応が大きな課題となる。1%になった場合の税務上の処理が最大の問題点だ」(前出の矢内氏)。

