1軒の家に「30万点」!? 親の死後に残される大量のアイテム
では、実際にどれほどのモノが家の中にあるのでしょうか。
高齢者やその家族の「引っ越し・住み替え・生前整理」を支援する非営利の職能団体であるNational Association of Senior & Specialty Move Managers(NASMM)の調査などでは、1軒の家にはナイフ、フォーク、スプーン、衣服など、あらゆるモノを含めて平均30万点ものアイテムがあるとされています。もちろん、すべてが「価値のある遺品」というわけではありません。
普段使っていた食器や衣類、家具、日用品など、相続人にとっては必要のないモノも大量に含まれています。子どもや孫が「これは思い出の品だから」とすべてを引き取ろうとしても、現実には保管するスペースがありません。まして、相続人自身がすでに別の家で生活していれば、親が何十年もかけて蓄積してきた家財をそのまま持っていくのは難しいでしょう。
そこで、最終的には「売る」「寄付する」「処分する」という選択肢が出てきます。ただし、ここで問題になるのが、アイテムごとの「価値」です。
一般的な家具や食器であれば、それほど細かく価値を評価する必要はありません。しかし、アートやアンティーク、コレクションなどになると話は変わってきます。
アートやアンティークには鑑定評価
相続した家財のすべてについて、専門家によるアプレイザル(鑑定評価)が必要になるわけではありません。たとえば、一般的なソファ、ランプ、皿などであれば、専門家に依頼してアプレイザルを受ける必要性は高くありません。
一方、アート、アンティーク、高価なコレクションなどについては話が変わります。こうしたアイテムは、見た目だけでは本当の価値が分からないこともあります。作者や制作年代、保存状態、希少性などによって、マーケット・バリュー(市場価格)が大きく変わるためです。
日本でも、テレビ番組の「開運!なんでも鑑定団」のように、専門家がアートやアンティークの価値を評価することがあります。米国でも、こうしたプロフェッショナル・アプレイザーによる評価が重要になります。
特に、相続したアートやコレクションを売却するのではなく、チャリティ団体などに寄付して税制上の優遇を受けようとする場合には、評価額が重要な意味を持ちます。そのため、専門的な知識を持つアプレイザーに依頼し、適切な価値を確認しておくことが必要になるのです。
