レイカーズ、125億ドル売却で何が起きている?背景に巨額融資をめぐる米当局の調査?【国際税理士が解説】

レイカーズ、125億ドル売却で何が起きている?背景に巨額融資をめぐる米当局の調査?【国際税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

全米プロバスケットボールチームのロサンゼルス・レイカーズが125億ドル(約2兆円)で売却されることになりました。日本のプロ野球12球団をすべて買ってもお釣りがくるほどの金額です。しかも、オーナーであるマーク・ウォルター氏がレイカーズの支配権を取得したのは2025年10月。わずか1年足らずで、球団の評価額は100億ドルから125億ドルへと膨らみました。なぜ、これほど短期間で売却されるのでしょうか。背景には、ウォルター氏が支配する保険会社から、ウォルター氏と関係の深い企業などへの巨額の融資をめぐる、米司法省や証券取引委員会(SEC)の調査があるとみられています。一方、レイカーズでは約半世紀にわたって球団を支えてきたバス家の内部でも対立が表面化しています。2兆円の売却劇を、スポーツビジネスだけでなく、金融と税金の視点から見ていきます。

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6,750万ドルから始まったレイカーズの物語

現在では約125億ドル(約2兆円)という評価額が付くレイカーズですが、もともとは現在ほど巨大な資産ではありませんでした。

 

1979年、実業家のジェリー・バス氏が、ジャック・ケント・クック氏からレイカーズ、NHLのロサンゼルス・キングス、ザ・フォーラムなどを含む資産を6,750万ドルで購入しました。

 

バス氏のオーナー就任後、レイカーズは大きく飛躍します。マジック・ジョンソン、カリーム・アブドゥル・ジャバーらスター選手を擁し、華やかな攻撃型バスケットボールで人気を集めました。「ショータイム・レイカーズ」と呼ばれた黄金期は、チームのブランド価値を大きく高めます。

 

その後も、シャキール・オニール、コービー・ブライアントらスーパースターがチームを支え、レイカーズはNBAを代表する球団となりました。

 

ジェリー・バス氏が2013年に亡くなるまでに、レイカーズは10度のNBA優勝を果たしています。もちろん、現在のレイカーズの価値は、こうした歴史だけで説明できるものではありません。

 

NBAそのものが巨大なスポーツビジネスへと成長しました。テレビやストリーミングによる放映権、スポンサー契約、チケット、グッズ、ライセンスなど、球団が生み出す収益は大きく拡大しています。人気球団を所有すること自体が、極めて価値の高い資産を保有することになったのです。

父から6人の子どもたちへ

2013年にジェリー・バス氏が亡くなると、レイカーズは6人の子どもたちに引き継がれました。

 

バス氏の遺志を受け継ぐ形で、長女のジーニー・バス氏が球団運営の中心を担ってきました。バス家にとってレイカーズは、単なる投資対象ではありませんでした。父親が築き上げた財産であり、家族の象徴でもあります。

 

しかし、ジェリー・バス氏の死から10年余りが経った2025年、その関係に大きな変化が訪れます。バス家がレイカーズの支配権を手放すことになったのです。

 

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