「小規模宅地等の減額特例」の適用で相続税が最大80%減額!…「対象親族」の条件とは?【『居住に使用した宅地等』について税理士が解説】

「小規模宅地等の減額特例」の適用で相続税が最大80%減額!…「対象親族」の条件とは?【『居住に使用した宅地等』について税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

土地の評価額を最大80%減額し、相続税の負担を減らすことができる「小規模宅地等の減額特例」制度(以下「減額特例」:租税特別措置法69条の4)。しかし、相続税を大幅に削減できる「減額特例」の適用要件は非常に複雑かつ難解です。そのなかでも、本記事は対象宅地の一つである「居住に使用した宅地等」について、その概要と適応条件を詳しく解説します。

減額特例が適用される相続人②…『自宅を所有したことがない親族』の条件

吉田課長「②の『自宅を所有したことがない親族』とは?」

 

次の(1)~(4)の要件のすべてを満たす親族をいいます。

 

(1) 親族等所有家屋での非居住要件

相続開始前3年以内に、相続人やその配偶者などの親族が所有する日本国内の家屋に住んだことがない親族であること。ただし、相続開始の直前に、被相続人が住んでいた家屋を除くこと。

 

(2) 家屋過去不所持要件

相続開始前に、自身が居住している家屋を一度も所有したことがないこと。

 

(3) 宅地等所有要件

相続開始時から申告期限まで、その宅地等を所有していること。

 

(4) 日本国籍所有者要件

日本国籍を有すること。

 

この(1)と(2)の要件にちなんで、「家なき子」とも言われています。

 

吉田課長「減額特例の適用を受けるために、父(被相続人)の自宅を『家なき子』が相続すると、母と同居することになりますね」

 

この点については、5番目の適用要件が設けられています。それが5)「配偶者不存在、他の相続人の非居住要件です。具体的には、次の①、②の親族がいない、という要件です。

 

① 被相続人の配偶者。

② 相続開始直前に、被相続人が住んでいた家屋に住んでいた相続人。ただし、相続人は相続を放棄しなかったと仮定。

 

吉田課長「『自宅を所有したことがない親族』が該当する想定事例は?」

 

被相続人が自宅で1人暮らしをしていて死亡し、相続人である子どもは自宅を所有したことがない、というケースが該当します。

 

なお、このケースには、「相続税の申告期限までに居住の用に使っている」という要件は設けられていません。

次ページ減額特例が適用される相続人③…『被相続人と生計を一にする親族』の条件

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