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消費税をめぐる「先人の苦労」
令和8年の税制関係の動向では、食料品に対する消費税の減税が大きなトピックとなりました。減税を推進する政府と、減税に反対する与党の一部議員、さらに野党との間で意見が対立する構図となっています。今後は、税制改正大綱や消費税の改正案が示され、国会で具体的な審議が行われることになるでしょう。
消費税の減税をめぐっては、与党の一部議員から、消費税制度の導入に至るまでの「先人の苦労」に言及する発言もあったようです。ここでいう「苦労」とは、どのようなものだったのでしょうか。
振り返ってみると、大平内閣による一般消費税の導入断念、中曽根内閣による売上税法案の廃案など、間接税の導入・改革をめぐって、歴代政権が大きな政治的困難に直面してきたことが分かります。
大平内閣、そして中曽根内閣の税制改革
中曽根内閣が進めた売上税構想は、1980年代の日本における税制改革を考えるうえで象徴的な事例です。
当時の米国では、レーガン大統領が1981年と1986年の2度にわたって大規模な税制改革を実施しました。中曽根康弘総理は、レーガン大統領と「ロン・ヤス」と呼ばれる親密な関係を築いていました。
こうした米国の税制改革を背景に、中曽根政権が日本でも間接税を中心とする税制改革を目指したという見方があります。しかし、1987年に公表された売上税構想は、事業者や国民から強い反発を受け、最終的に法案は廃案となりました。
その後、竹下内閣のもとで消費税の導入が進められ、1989年に3%の税率でスタートすることになります。現在では当然のように存在する消費税ですが、その導入に至るまでには、こうした長い政治的な曲折がありました。
大平内閣の一般消費税構想も含めれば、日本における間接税改革は、何度も政治的な壁に突き当たってきたことになります。
