(※写真はイメージです/PIXTA)

ホルムズ海峡をめぐる緊張が高まるなか、カタールから日本へ向かうLNG(液化天然ガス)輸送船がペルシャ湾内で足止めされているとの報道がありました。日本は中東から石油を大量に輸入していますが、LNGについては事情が異なります。日本のLNG輸入先はオーストラリアやマレーシアなどに分散しており、中東3カ国への依存度は1割程度にとどまります。ここでは、日本のLNG輸入を支えるオマーン、カタール、ブルネイの位置付けと、資源国ならではの税制を見ていきます。

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日本のLNG輸入は中東依存度が低い

米国とイランの紛争を受け、ホルムズ海峡を通過する船舶の運航が難しくなった際、カタールから日本に向かうLNG輸送船がペルシャ湾内で足止めされているとの報道がありました。

 

LNGは、都市ガスや発電に欠かせない重要なエネルギー資源です。ホルムズ海峡をめぐる問題は、中東地域へのエネルギー依存度が高い日本にとって、石油だけでなくLNGについても中東への依存が大きいのではないか、との印象を与えるものでした。

 

しかし、実際の輸入構造を見ると、LNGの中東依存度は石油ほど高くありません。

 

2025年の日本のLNG輸入先を見ると、最大の輸入先はオーストラリアで、全体の約40%を占めています。次いでマレーシアが約15%、ロシアが約9%、米国が約7%となっています。中東地域では、カタール、オマーン、アラブ首長国連邦(UAE)から輸入しており、3カ国を合わせても約1割です。

 

つまり、日本のLNG調達先はオーストラリアや東南アジア、ロシア、米国などに分散しています。石油に比べれば、中東地域への依存度は限定的といえます。

マレーシア産LNGを支えるボルネオ島

日本が多くを依存しているマレーシア産LNGにも、興味深い事情があります。

 

マレーシアはマレー半島とボルネオ島にまたがる国ですが、LNGの主要な生産拠点はボルネオ島側にあります。この島には、マレーシア領のほか、インドネシア領とブルネイ・ダルサラーム国があります。

 

ブルネイは1984年に英国から独立した国で、国土面積は日本の三重県とほぼ同じ規模です。一方、石油や天然ガスに恵まれていることから、人口は約45万人ながら、1人当たりGDPは世界でも比較的高い水準にあります。

 

ブルネイから日本へのLNG輸入量は、日本のLNG輸入全体から見ると数%程度にとどまります。しかし、ブルネイにとって日本は重要なLNG輸出先であり、両国は長年にわたってエネルギー分野で深い関係を築いてきました。

 

なお、ボルネオ島の南側の大部分はインドネシア領です。インドネシア政府は首都をジャカルタからカリマンタン島(ボルネオ島)東部のヌサンタラへ移転する計画を進めています。

 

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