経費計上で否認されやすい「7つ」の不正
経費計上は、個人的な支出や架空の処理が混入しやすいため、税務調査における定番の指摘事項です。
5.架空の領収書の作成
白紙の領収書を悪用して自分で金額を記入する行為や、内容が不明瞭なものは否認の対象です。現在では、手書きの領収書よりも、日付や購入店舗、品目の内訳、金額、インボイス情報が詳細に印刷されたレシートのほうが、証憑としての信頼性が高い場合があります。
6.経費の二重計上
クレジットカードでの支払い時に店舗から受け取った領収書で経費処理を行い、後日送付されたカードの利用明細でも同じ支払いを重ねて経費計上してしまう行為は、たとえミスだとしても二重計上による過大な経費計上です。ミスを防ぐために、領収書の管理を徹底するとともに、情報の共有をしっかり行いましょう。
7.架空人件費の計上
勤務実態のない人物の名前を借りて人件費を水増しする行為ももちろんNGです。調査官は、タイムカードや給与明細だけでなく、社内の座席表、パソコンのログイン記録、さらには他の従業員へのヒアリングを通じて実態を調査します。特に手渡しの給与は厳しく疑われるため、振り込みによる履歴の保存が推奨されます。
8.外注費の偽装
社会保険料の負担軽減や消費税の仕入れ税額控除を狙い、従業員への給与を外注費として処理する行為もNGです。「勤務時間や場所が指定されている」「業務指示が細かい」「会社の道具を使用している」などの実態があれば、雇用契約とみなされて源泉所得税の追徴や消費税のペナルティを科されます。
9.個人的な交際費の混入
交際費はグレーゾーンが多く、特に、取引先と行ったことにした家族旅行や贈答品ということにした自分へのプレゼント、接待という体のプライベートの食事などがよく見られます。
また、ロレックスなどの高級品を贈答品として経費計上する場合、一発で否認される可能性が高いです。受け取った相手側にも課税処理が必要になるため注意が必要です。
10.社屋や車両などの購入費用
社屋や車両などの固定資産は1件あたりの金額が大きく、減価償却の計算や計上のタイミングを間違えていると課税額が数百万円単位で変わってくるため、調査官も重点的にチェックします。
たとえば社用車を購入した場合、固定資産の減価償却は、購入日ではなく「実際に使用を開始した日(納車日)」から開始されるため注意が必要です。
11.役員退職金
役員退職金は高額で節税効果も高いことから、税務調査でも重点的にみられます。
形だけ退職したことにして多額の退職金を支払い、実際にはその後も会社の実権を握り続けているような場合、退職金の支給そのものが否認されるほか、金額そのものの妥当性もチェックされます。
